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4つの気質と個性のしくみ
¥2,420
ISBN: 978-4-901510-35-6 内容紹介 性格を作る4つの気質を手がかりに、自分自身の個性を知り、苦手な相手ともうまくいくための方法を、ユーモラスな語り口と面白い事例で示す。 気質について理解したい人への最良の1冊。シュタイナー学の第1人者による書き下ろし。 目次 はじめの言葉 第1章 はじめて気質を知る人のために 気質とは何か—四つの気質の特徴 胆汁質/粘液質/多血質/憂鬱質 行動に現われる気質/帰宅時の子どものふるまい/気質による絵の違い 第2章 気質の長所と短所 気質の発見 気質の発見/名前の由来—ヒポクラテスの教え 四つの元素と気質—エンペドクレスの四元素/混じりあう気質 あなたは社長か、哲学者か—ゲーテとシラーの気質のサイクル表 気質が病的にかたよるとき 胆汁質の暴力/粘液質の無気力/多血質の精神錯乱/憂鬱質の鬱病 第3章 ちがう気質になってみる—体験から気質を学ぶ ちがう気質になりきる意味/子どもの気質を見きわめる/ すばやく反応する気質/何でも自分に吸収できる気質/ 子どもの気質を見きわめるポイント/おとなの気質を見きわめる エレベーターの故障/不意の来客/気質のちがいが現われやすい場面 第4章 家庭で気質を生かすには—わが子をもっと理解するために あきさせないくふうをする—多血質の子どもの場合 多血質の親/胆汁質や憂鬱質の親/粘液質の親/あきさせないくふうをする マイペースさを理解する—粘液質の子どもの場合 粘液質の親/胆汁質の親/憂鬱質の親/多血質の親/子どものマイペースさを理解する 尊敬できる親になる—胆汁質の子どもの場合 胆汁質の親/粘液質の親/憂鬱質の親/多血質の親/尊敬できる親になる 広い世界に目を向けさせる—憂鬱質の子どもの場合 憂鬱質の親/多血質の親/粘液質の親/胆汁質の親/広い世界に目を向けさせる 何を食べさせればいいか/四つの穀物/砂糖と気質/色が子どもに与える効果 第5章 気質を調和させる方法—シュタイナー教育のとりくみ1 豊かな調和をもたらすために 気質別の魔法のことば 人を愛する力をはぐくむ—多血質の子ども 尊敬できる人物をもつ—胆汁質の子ども 他人の苦しみに気づかせる—憂鬱質の子ども たくさんの子どもと遊ぶ—粘液質の子ども 第6章 気質にあわせた教え方—シュタイナー教育のとりくみ2 気質にあわせたお話の効果 優しく、問いかけるように—憂鬱質の子どものために 具体的に、目を見て—多血質の子どものために ゆっくりと、間をとって—粘液質の子どものために 短くドラマチックに—胆汁質の子どものために 豊かなお話の世界—コロンブスの新大陸発見 にぎやかな港—多血質の子どものために 見わたすかぎりの海—粘液質の子どものために 船員たちの秘密の会議—胆汁質の子どものために 思い悩むコロンブス—憂鬱質の子どものために 四つの気質に対応する 子どもにお話をくりかえさせる 気質にあわせた計算のしかた ひき算—憂鬱質/わり算—胆汁質/かけ算—多血質/たし算—粘液質 二つの気質にとりくませる/結果からはじまる計算の効果 子どもの気質と席の配置 マイペースな粘液質と、自己中心的な胆汁質/乱暴な胆汁質と、泣き虫の憂鬱質 重い胆汁質と、軽い多血質/一番が大好きな胆汁質どうし 第7章 人間関係で悩まないために 人間関係の摩擦はなぜ起きるか 積極的だけど、怒りっぽい—胆汁質とつきあうコツ おだやかだけど、やる気がない—粘液質とつきあうコツ ほがらかだけど、いいかげん—多血質とつきあうコツ まじめだけど、悲観的—憂鬱質とつきあうコツ 類は友を呼ぶ/共同体で気質をうまく生かすとりくみ 第8章 あなたの気質を改善する方法 おとなの気質が子どもに与える影響 子どもを怒ってばかりいる胆汁質/子どもに無関心な粘液質 子どもを受け入れない憂鬱質/自分勝手な多血質 自己教育のすすめ—気質別の練習法 短時間でさまざまな状況を意識する—多血質の練習法 とことん退屈する—粘液質の練習法 人助けをする—憂鬱質の練習法 はじめる前によく考える—胆汁質の練習法 色がおとなに与える効果/自分の気質の問題に向きあう 第9章 四つの気質と人間のなぞ 人間は四つの要素からできている 物理的な法則にしたがう「物質体」/生命の力としての「生命体」 感情をつかさどる「感情体」/自分を意識する力である「自我」 すべての人間の中に、もう一人の自分がいる 人間の四つの要素と四元素/気質は遺伝するか 親から何をうけつぐのか/気質から、本当の個性を見ぬく 人間のなぞを解く おわりに 著者略歴 ヘルムート エラー【著】 1935年、ハンブルク生まれ。ドルナッハ・シュタイナー教育教員養成ゼミナール卒。ドイツのシュタイナー学校での担任を経て、1988年よりハンブルク・シュタイナー学校教員養成ゼミナールの代表として、シュタイナー教育の普及に力を注ぐ。現在は退職し、世界各国で精力的に講演活動を行なう。専攻は気質学。邦訳書に『人間を育てる-シュタイナー学校の先生の仕事』(トランスビュー)。 鳥山 雅代【翻訳】 訳者 鳥山雅代(とりやま まさよ) 1968年、東京生まれ。自由の森学園卒業後、ミュンヘンのオイリュトミー学校で学ぶ。1995年から2002年まで、ニュルンベルクのシュタイナー学校でオイリュトミーを教える。現在は、ニュルンベルクアントロポゾフィー協会、賢治の学校とともに、ニュルンベルクでの日本人を対象としたシュタイナー教育のゼミナールを運営。訳書にヘルムート・エラー著『人間を育てる』(トランスビュー)マンフレッド・クリューガー著『MEDITATION—芸術としての認識』。
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攻撃と殺人の精神分析
¥3,080
ISBN: 978-4-901510-31-8 内容紹介 性幻想による大久保清や宮崎勤の殺人、フランスの悲しい連続殺人鬼から、親殺し・子殺し・母子心中、病や宗教による大量殺人・戦争まで。 ラカン派の精神科医が迫真の筆致で事例を追い、人間に根ざす「殺人衝動」を徹底的に分析する。 目次 第1部 性と幻想 第一章 性幻想による連続殺人 ・増加する連続殺人 ・残された「刻印」 ・「正常」に潜む倒錯 ・大久保清の事例 ・象徴的な攻撃 ・二重生活 ・引き金となる事件 ・「原父」のイメージ ・連続幼女誘拐殺人 ・本当に性的動機なのか ・成人女性の「代替物」 ・「解離性家族」の中で ・ビデオ収集強迫の意味 ・障害と被害関係妄想 ・祖父再生の儀式 ・フェティシズムの構造 ・去勢の脅威 ・希薄な性欲と多形倒錯 第二章 拒絶された男の記録 ・国境を越える連続殺人 ・生母の拒絶 ・最初の性的攻撃 ・第二の拒絶 ・要求の二重構造 ・自分が何者なのかわからない ・予言的事件 ・犯行様式の進展 ・模範囚の脱獄 ・〈娼婦〉を見る ・一連の〈儀式〉 ・失敗した〈狩り〉 ・〈成熟した〉殺人犯 ・浮かび上がる連続殺人犯の影 ・逮捕 ・モンタージュ写真のまちがい ・戻ってきた連続殺人犯 ・パニックに陥ったパリ ・一致したDNA ・動機なき殺人 ・「衝動」の解明 ・〈娼婦〉の意味 ・誰のものでもない〈母〉 ・乳房とフェラチオ 第三章 性と幻想 ・虐待と幻想 ・性行為の目撃 ・トラウマの〈心的〉現実性 ・三つの〈原幻想〉 ・幻想に駆り立てられた殺人 ・一線を越えさせるもの ・幻想に組み込まれた欲望 第2部 親と子の深層 第一章 なぜ子供を殺すのか ・希求される〈母〉 ・神話の中の子殺し ・メデイア・コンプレックス ・子殺しにおける父と母の割合 ・動機の五つの分類 ・攻撃性の置き換え ・子殺しの類型 ・母親による子殺しの特徴 第二章 母子心中 ・母親の自殺を伴う子殺し ・強い母子一体感 ・役割の逆転 ・「死んだ方が幸せ」 ・「母性」の重荷と拡大自殺 ・日本の母子心中の特徴 ・東京都二十三区内の親子心中 ・日本人の行動規範と社会的孤立 第三章 なぜ親を殺すのか ・エレクトラとオレステス ・ハムレットの衝動 ・母との性交 ・オレステス・コンプレックス ・母殺しの実態 ・母殺しの三つの要因 ・家族力動と性的葛藤のケース ・男の子にとっての母親と娼婦 ・復讐としての殺人 ・精神疾患と母への依存 ・「父」と「結婚」の問題 ・遷延したエディプス状況 第3部 病と神 第一章 病と大量殺人 ・なぜ関心が低いのか ・大量殺人と連続殺人の違い ・大量殺人の定義 ・大量殺人の実態と犯人像 ・四つの動機 ・復讐としての大量殺人 ・家族大量殺人の構造 ・なぜ、かくも多くの人々を殺すのか ・共通する他責的傾向 ・喪失の脅威 ・コピーキャット現象 ・心理的孤立 ・精神医学的視点から ・被害妄想 ・「投射」の機制 ・自殺願望から大量殺人へ ・自殺と他殺を分けるもの 第二章 神の名のもとに ・宗教戦争とセクトの集団死事件 ・フロイトの宗教の定義 ・宗教幻想の実態 ・「父殺し」の仮説 ・トーテムとタブー ・一神教の成立 ・神と悪魔 ・宗教と強迫神経症 ・宗教における攻撃と殺人 むすび 内なる悪を見つめて あとがき 参考文献 著者略歴 片田 珠美【著】 1961年生まれ。大阪大学医学部卒業、京都大学大学院人間・環境学研究科博士課程修了。京都大学博士(人間・環境学)。専門は精神医学、精神分析。フランス政府給費留学生としてパリ第八大学でラカン派の精神分析を学びDEA(専門研究課程修了証書)取得。精神科医として臨床に携わりつつ、精神分析的視点から欲望の構造について研究。日生病院神経科医長、人間環境大学助教授を経て、現在、神戸親和女子大学教授。著書に『オレステス・コ ンプレックス—青年の心の闇へ』『17歳のこころ—その闇と病理』(共にNHK出版)『分裂病の精神病理と治療7—経過と予後』(共著、星和書店)など、訳書に『フロイト&ラカン事典』(共訳、弘文堂)などがある。
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メイド・イン・ジャパンのキリスト教
¥4,180
ISBN: 978-4-901510-30-1 内容紹介 キリスト教は近代日本にどのように伝えられ、また変容したのか。 内村鑑三らの儒教的キリスト教から、多様化し土着化した日本製キリスト教まで、歴史・思想・民俗研究の空白部分を埋める、初めての包括的、実証的研究。 著者略歴 マーク・R・マリンズ【著】 マーク・R.・マリンズ(Mark R. Mullins)1954年アメリカ合衆国アラバマ州生。アラバマ大学卒業、リージェント大学(カナダ)を経てマックマスター大学(カナダ)で博士号取得。宗教社会学専攻。1985年から日本在住。四国学院大学、明治学院大学をへて現在は上智大学比較文化学部教授。Minorities in Canada (1989)、編著書にPerspectives on Christianity in Korea and Japan(1995)、Religion and social crisis in Japan(2001)、Handbook of Christianity in Japan(2003)などがある。 高崎 恵【翻訳】 【訳者】高崎恵(たかさき めぐみ)1963年生。国際基督教大学卒業、同大学大学院で博士号取得。文化人類学専攻。東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所COE特別研究員、オックスフォード大学クィーンエリザベスハウス客員研究員を経て、現在は国際基督教大学、東京女子大学、東洋大学非常勤講師。著書に『自己像の選択---五島カクレキリシタンの集団改宗』(国際基督教大学比較文化研究会、1999年がある)。
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がんと向きあうこころの本
¥1,650
ISBN: 978-4-901510-28-8 内容紹介 日本人の死亡原因の第1位を占めるがん。治癒する可能性も増したが、受容の仕方も難しくなった病いとどう向きあうべきか。 現場経験豊富な精神看護学の大家が、優しく深い言葉で綴り、読むだけで不安が軽くなる こころの処方箋。 目次 ひとりで悩まないで・・・ 医療者はあなたの心配ごとの相談者です 診断結果を聞く前に いっしょに結果を聞いてくれる人が必要です 医師に積極的に質問してください 告知のあとに生じる不安 家族にとってのがん告知 治療法を選択する 治療がもたらす影響 揺れ動くこころと病院めぐり 治療を受ける決意をするために 入院を前にして 入院生活での役割 社会生活から一時的に離れるということ 医療者に援助を求める 入院生活のこと 入院による気持ちの落ち込み 同じ病室の人との生活 手術を受けるということ 回復する過程で起こること 歩けるようになるまで 退院後の生活のために 手術後の自分を受け入れる 価値観の転換と、新しい気持ちでの再出発 薬や放射能の副作用の心配 再発の不安 身体的な障害を抱えて生きる 家庭で療養するということ 長期にわたる療養のなかで しなやかな心で生きる 本人に病気のことを伏せているとき 私たちは必ず死を迎える、ということ・・・ 本書を手にとってくださった方へ 著者略歴 坂田 三允【著】 1946年、富山県生まれ。1969年、聖路加看護大学卒業。1992年、大正大学仏教学部卒業。 東京大学医学部付属病院精神科婦長、長野県看護大学教授を経て、2001年より群馬県精神医療センター看護部長。また社団法人日本精神科看護技術協会第一副会長。 著書に、『入院患者の心理と看護』『心を病む人の生活と看護』(中央法規出版)『精神機能の障害と看護』(同朋社出版)、『生活領域から見た精神科看護』(医学書院)ほか多数。
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宗教の教科書 12週
¥1,980
ISBN: 978-4-901510-29-5 内容紹介 朝日新聞に「こころの頁」を創ったもと学芸・宗教記者が、豊富な取材体験を生かし、いま宗教をどのように考えればよいのかを、具体的に分かりやすく説く。 「入門する」「祈る」「迷う」「救われる」「気づく」「浄土と神の国」「殺すなかれ」「宗教理解の四段階」など、12 回の名講義。 目次 第1週 入門する 開講にあたって/さまざま勧誘/楽な道はない/布教のルール/見分け方/退会する 第2週 祈る 祈り以前/現世利益/宮本武蔵の場合/祈らない宗教もある/みだりに祈らない 第3週 迷う ユタに会う/ユタ論争/迷いの宗教/迷いはもうかる/決定論 第4週 堕ちる 大峰山で/恐怖・心配・不安/脅しは有効か/挫折と失敗/絶望の底から 第5周 変る カフカを読む/人身受け難し/異次元の世界/ヒキガエルの場合/新鮮に見えてくる 第6週 救われる 「癒し系」の音楽/癒しと浄め/自分自身のまちがい/修行・生けにえ・寄付/すでに救われている/本願ぼこり 第7週 気づく 「疑う」から/覚の宗教/「不立文字」の世界/根源的覚醒/外に求めるな 第8週 浄土と神の国 宣長の仏教批判/浄土は西にあるか/死後か生前か/有形の「神の国」/感動の表現として/非神話化 第9週 建てる ブータンにて/玉城先生の仏像/方便をいうこと/建神主義/「人間が神を創った」/さまざまな表現 第10週 むさぼるな 菜食主義の論理/肉食の是非/限りある生/多神教優越論/貧瞋癡/中道の生き方 第11週 殺すなかれ 十戒と五戒/ボンヘッファーの選択/「聖戦」はあるか/法句経の教え/良くて殺さぬにはあらず/戒と律 第12週 宗教理解の四段階 第一段階「迷う」/第二段階「気づく」/第三段階「建てる」/第4段階「還る」/往生と還相/大死一番/ 付 章 宗教教育の可能性 公立学校で宗教は教えられるか/五つの分野/「畏敬の念」への疑問 /施無畏/「心のノート」について/孤独のレッスン/教育基本法を読み直す あとがき 著者略歴 菅原 伸郎【著】 1941年、岩手県江刺市生まれ。早稲田大学第一政治経済学部政治学科卒。1965年、朝日新聞社入社。学芸部員、論説委員、大阪本社学芸部長を経て東京本社学芸部「こころ」編集長などを務め、2003年退社。現在、大阪経済大学・拓殖大学・立正大学講師。著者に『宗をどう教えるか』(朝日選書)『教育基本法「改正」批判』(共著、文理閣)『戦争と追悼‐靖国問題への提言』(編著、八朔社)など。
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明るいトランスジェンダー生活
¥1,980
ISBN: 978-4-901510-27-1 内容紹介 からだは男、こころは女、性同一性障害の著者が、自分の居場所や生き方をゼロから築き上げてきた半生を綴る、知恵と勇気とユーモア溢れる物語。 現代に生きづらさを感じるすべての人々を元気づけ、ときにフッと微笑ませる。 目次 前 夜 崩壊する時代—男として生きた最後の日々 激震の大地/神戸炎上/生徒数奪回作戦/幼児教室の賭け/波動拳の怒り/北斗星、走る果て/裏切りの白い雲/雨中の逃亡者/秋桜に君と 第1章 再生へのスタートライン お台場と出版企画書/飯田橋と三日月/春雨と女子更衣室/引っ越しと愛人疑惑/お花見と給料袋/ 第2章 きっと忘れない 性同一性障害がオモシロくなった日/情報誌編集会議、出会いの7月/満咲誕生、出産の日/出版、そして生まれ変わる夏/鳥取への道/講演デビューの聖夜/千年紀の春、女どうしの友情 第3章 新世紀の挑戦 水着でプール!/姉にカミングアウト!/さらば秘密基地!/めざせセンター職員!/恩師にカミングアウト!/親子三人温泉旅行!/肉体改造の朝! 第4章 佐倉先生の謎 佐倉先生は独身?/佐倉先生は子持ち?/佐倉先生は女子大生?/佐倉先生は・・・・・男!? 第5章 制度という名の障壁をこえる 郵便貯金の口座を作るには/税務署で確定申告をするには/健康保険証をもって医者に行くには/親戚のお葬式に出るには/投票整理券をもって選挙に行くには/市役所に届け出るだけで名前を変えるには/パスポートでレンタル会員になるには/運転免許書センターとケンカするには/保育園で「お母さん」と呼ばれるには 第6章 女子大生になる日 同窓会報の春/「女どうし」の再会/さよなら佐倉理美/台湾、女一人旅/女子大受験計画/阪大入試、千里丘陵の秋/性別二元論の逆襲/さくらの花の咲く午後 著者略歴 佐倉 智美【著】 1964年、関西に生まれる。幼いころより自分の「男」という性別に違和感を覚える。大阪府立の高校をへて、1988年、関西の私立大学・文学部社会学科を卒業。その後、高校の社会科講師、塾講師などを務めつつ、社会における性別役割分業・性差別、そして性別そのものへの疑問をつのらせる。1997年、自らの性同一性障害"を確信。自分らしく生きることを求め、社会的・文化的性別を「女」へと転換。インターネット上にホームページを開設し、また執筆・講演活動なども通じて、積極的に情報発信中。 著書に『性同一性障害はオモシロイ』(現代書館1999)、『女が少年だったころ』(作品社 2002)、『女子高生になれなかった少年』(青弓社 2003)。共著では『性を再考する』(青弓社 2003)など。 講演・講義は、三重大学「性の多様性概論」(平成14年度)、日本女性会議2003大津をはじめ、各種市民セミナーなどや、学校教職員・自治体職員の研修など多数。2003年4月より、大阪大学大学院人間科学研究科生。 2004年6月より(ジェンダーバイアスフリーな社会をめざした各種活動)NPO法人「SEAN」理事。
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白いインディオの想い出
¥3,300
ISBN: 978-4-901510-26-4 内容紹介 ブラジルが生んだ世界的作曲家の全貌を、作品論・証言や思い出を交えて、その魅力を、直弟子のピアニストが余すところなく描き出す。 孫弟子の鈴木裕子による翻訳とピアノ演奏CDが、楽しく美しいブラジル・クラッシックの世界へ誘う。 目次 序文 I ヴィラロボスの生涯 Ⅱ 白いインディオの想い出 Ⅲ さまざまな証言 Ⅳ ヴィラロボスと多作性について Ⅴ 作品と演奏—ピアノ作品・演奏解釈 Ⅵ ヴィラロボス略年譜 Ⅶ ブラジルの音楽について エピローグ 主要作品目録 参考文献 訳者あとがき CD収録作品リスト 著者略歴 アンナ・ステラ・シック【著】 ブラジルに生まれ育ち、長年パリに在住。夫はフランス人作曲家、ミシェル・フィリポ。ヴィラ=ロボス作品の初演を南米・北米ほか世界各地で行ない、フランスではヴィラ=ロボスの指揮のもとで初演も行なった。各国からの受賞に、フランスより芸術・文学賞牌(カヴァレイロ位)、ブラジル政府よりイピランガ勲章、ブラジル批評家協会特別賞など。また世界初のヴィラ=ロボス全曲集のCD録音により、ブラジル・レコード製作者・批評家協会より年間最高録音作品賞を授与された。著書に『リスト派の演奏法』(2001年)など。 鈴木 裕子【翻訳】 1967年東京生まれ。ピアニスト。90年、国立音楽大学ピアノ科卒業。日本、アメリカ、ヨーロッパ各地でブラジルのピアノ作品を取り入れたコンサートを行なう。2002年、ブラジル政府よりその文化的功績を讃えてリオ・ブランコ勲章を授与される。
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元型的イメージとの対話
¥3,520
ISBN: 978-4-901510-23-3 内容紹介 無意識がつきつける不可解なパラドックスをどう読み解くか。 アクティヴ・イマジネーションの技法によって現れ、精神分析のプロセスを左右する高度に元型的なイマジネーションを解釈するコツを実践的に示す。シリーズ完結篇。 ◇樋口和彦氏、山中康裕氏推薦 目次 はじめに <上級編>の目的/本書における事例の扱い方 第一章 この道を行きし人あり‐時間のパラドックス イマジネーションにとりかかるまで/アクティヴ・イマジネーションのはじまり/本能に導かれて/魂の導者とともに行くネキュイア/時間のパラドックス 第二章 隔てられている神‐犠牲のパラドックス 神話の領野へ/空間のパラドックス/犠牲のパラドックス 第三章 最初の罪人‐意識のパラドックス まことの名前の魔力/物の声を聞く/作業の試行/月の弓を携えて/意識のパラドックス 第四章 封じられた魂‐救済のパラドックス 血の海の秘密/意識の方向性/ケイの出自/救済のパラドックス 第五章 誰のものでもない‐自我のパラドックス 貪欲な者がつなぐ/元型的に正しい選択/神に愛されるもの/自我のパラドックス 第六章 未生の王子‐不死のパラドックス 月の光が照らし出すもの/声の主の正体/ウロポロス/不死のパラドックス 第七章 人類の意識のために‐超個のパラドックス 出立/水神問答/待っていてくれるということ/超個のパラドックス 第八章 受肉させる魔女‐価値のパラドックス 魔女の登場/動物の知恵/価値のパラドックス 第九章 行きわたる意識‐身体のパラドックス 機織りの難しさ/身体のパラドックス/対決の時 第十章 矮小な人の身で‐神のパラドックス 道を急ぐもの/竪琴の完成/鳥の乙女/罪の追求/神のパラドックス おわりに 註 あとがき 著者略歴 老松 克博【著】 1959年鳥取県生まれ。1984年鳥取大学医学部卒業。1992〜95年チューリッヒ・ユング研究所に留学。ユング派分析家。日本ユング心理学研究所シニア・アナリスト。臨床心理士。精神科医。医学博士。現在、大阪大学大学院人間科学研究科教授。著書に『サトル・ボディのユング心理学』(トランスビュー、2001年)、『無意識と出会う』『成長する心』トランスビュー、2004年)『アクティヴ・イマジネーション』(誠信書房、2000年)ほか。
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明治思想家論
¥3,080
ISBN: 978-4-901510-24-0 内容紹介 島地黙雷、井上円了、井上哲次郎、村上専精、清沢満之、高山樗牛、鈴木大拙、綱島梁川、内山愚童・高木顕明、田中智学、岡倉天心、西田幾多郎らの、伝統を背負いながら、近代とのはざまで苦闘した思想家をとりあげ、その特長や時代との係わりを明らかにし、仏教思想の可能性を見直す。 目次 序章 近代思想を見直す-明治の思想と仏教- 第一章 神仏習合から神仏補完へ—島地黙雷 第二章 純正哲学と仏教—井上円了 第三章 倫理化される宗教—井上哲次郎 第四章 講壇仏教学の成立—村上専精 第五章 内面への沈潜—清沢満之 第六章 の自立は可能か—高山樗牛 第七章 体験と社会—鈴木大拙 第八章 神を見る—綱島梁川 第九章 国を動かす仏教—田中智学 第十章 社会を動かす仏教—内山愚童・高木顕明 第十一章 アジアは一つか?—岡倉天心 第十二章 純粋経験からの出発—西田幾多郎 明治思想の可能性-むすびにかえて- 年表 あとがき 著者略歴 末木 文美士【著】 1949年、山梨県甲府市生に生まれる。1978年、東京大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得。現在、東京大学大学院人文社会系研究科教授。専攻、仏教学、日本思想史、日本宗教史。著書に『平安初期仏教思想の研究』(春秋社)、『日本仏教思想史論考』(大蔵出版)、『日本仏教史—思想史としてのアプローチ』(新潮社)、『解体する言葉と世界』『「碧巌録」を読む』(共に岩波書店)、『鎌倉仏教形成論』(法藏館)、『中世の神と仏』(山川出版社)など。編著書に『シリーズ日本の仏教』(法藏館)、『岩波哲学・思想事典』『岩波仏教事典』第2版、『岩波講座宗教』他多数。
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近代日本と仏教
¥3,520
ISBN: 978-4-901510-25-7 内容紹介 丸山眞男の仏教論、アジアとの関わり等、近代仏教の多様な可能性とそこに潜む危うさを、さまざまな視点から考察する。 〔シリーズ刊行に寄せて〕「本書から新しい日本思想史が開始する」(今村仁司氏)「日本の社会と思想の転換期に適う著作」(ポール・スワンソン氏)。 目次 Ⅰ近代思想と仏教 1日本の近代はなぜ仏教を必要としたか 日本近代の重層性/漱石の場合/「個」と「個を超えるもの」/近代仏教が担ったもの/西田哲学の課題 2内への沈潜は他者へ向かいうるか-明治後期仏教思想の提起する問題- 近代仏教への視覚/ヴィクトリア『禅と戦争』の提起した問題/近代仏教への視覚/絶対天皇制下の仏教/宗教自由の得失/道徳の時代/無限責任と無責任—清沢満之/鈴木大拙は好戦的か/さまざまな可能性 3京都学派と仏教 戦争と京都学派/京都学派観の変貌/もう少し別様に/アジアという視座で 4阿闍世コンプレックス論をめぐって 阿闍世コンプレックスとは Ⅱ解釈の地平 1和辻哲郎の原始仏教論 2丸山眞男の仏教論-〈原型=古層〉から世界宗教へ- 3『歎異抄』の現代-山折哲雄『悪と往生』に寄せて- Ⅲ仏教研究への批判的視座 1仏教史を超えて 2批判仏教の提起する問題 3日本における禅学の展開と展望 4アカデミズム仏教学の展開と問題点-東京(帝国)大学の場合を中心に- Ⅳアジアと関わる 1近代仏教とアジア-最近の研究動向から- 2日中比較よりみた近代仏教 3日本侵略下の中国仏教 第一節 日本侵略下の中国仏教-雑誌を手がかりに- 第二節 太虚の抗日活動とその思想 第三節 抗日仏教の展開-楽観『奮迅集』を中心に- 4大川周明と日本のアジア主義 あとがき 著者略歴 末木 文美士【著】 1949年、山梨県甲府市生に生まれる。1978年、東京大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得。現在、東京大学大学院人文社会系研究科教授。専攻、仏教学、日本思想史、日本宗教史。著書に『平安初期仏教思想の研究』(春秋社)、『日本仏教思想史論考』(大蔵出版)、『日本仏教史—思想史としてのアプローチ』(新潮社)、『解体する言葉と世界』『「碧巌録」を読む』(共に岩波書店)、『鎌倉仏教形成論』(法藏館)、『中世の神と仏』(山川出版社)など。編著書に『シリーズ日本の仏教』(法藏館)、『岩波哲学・思想事典』『岩波仏教辞典』第2版、『岩波講座宗教』他多数。
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編集とはどのような仕事なのか
¥2,420
ISBN: 978-4-901510-19-6 内容紹介 現役必携! 志望者必読! 一般読者も本を見る眼がガラリと変わる。 講談社現代新書の編集長を務め、「選書メチエ」を創刊し、「現代思想の冒険者たち」「日本の歴史」など記念碑的企画を世に送り出した名編集者が、豊富な実践例で奥義の全てを披露する。 目次 ●編集者とは何か テレビドラマでは/「一個の人格」として/無から有を/適性はあるか ●ささやかな自分史 週刊誌での体験/激戦、新書編集部/学術局へ ●出版小史と出版事情 危機に立つ出版/日本の出版をふりかえる/コミックの出現以後 ●企画の発想法 自閉的傾向のなかで/企画の三角形/分類してみると/問題をつくる能力/編集会議という整流器/取材とはどのようなことか ●原稿依頼とプロット 引き受けてもらうには/設計図はどう作るのか ●催促と読みと修正 あるときは鬼、またあるときは……/第一の読者として/原稿修正のむずかしさ ●チェックから入稿まで 整理に必要な構想力/目次と小見出し/図版・写真・地図・イラストなど ●装丁・タイトル・オビ 本にも衣装/タイトルを練る/オビは腕の見せどころ ●編集から見た販売・流通・宣伝 書店という特異な場所/再販売価格維持契約と委託配本制/新聞宣伝と書評 ●人間交際論 「面」でつきあえ/他人の力を借りる/本と「つきあい」の共通性 ●本に未来はあるか 本はどうなってゆくのだろうか/変わりゆく編集作業/村上春樹の実験 ●著者に育てられる 手土産をもって/ネットワークを広げる/「本」編集長として/安岡章太郎と丸山真男/創刊はおもしろい ●あとがき 著者略歴 鷲尾 賢也【著】 1944年、東京の下町に生まれる。慶應義塾大学経済学部卒業。1969年、講談社入社。「週刊現代」編集部をスタートに、「講談社現代新書」編集長、PR誌「本」編集長などを歴任。書き下ろしシリーズ「選書メチエ」を創刊し、また「現代思想の冒険者たち」(全31巻)、「日本の歴史」(全26巻)などの記念碑的な企画を世に送り出す。学術局長、学芸局長、取締役を経て、2003年退任。現在、講談社顧問。また編集者の顔とは別に、小高賢の名で歌人としても活躍、歌集『本所両国』で第五回若山牧水賞受賞。批評『宮柊二とその時代』『転形期と批評』などがある。
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マイノリティの権利と普遍的人権概念の研究
¥7,480
ISBN: 978-4-901510-20-2 内容紹介 ウィル・キムリッカの多文化的市民権論を手がかりに、闘争に充ちた現代世界の最も重要かつ緊急の課題を探求する。 〈価値的人権原理〉と〈ルール的人権原理〉の異なる二つの人権概念を措定し、日本の多元的社会への指針を示す。 目次 Ⅰ人権概念の原理的考察 現代人権論への問いかけ 人権概念の考察 価値的人権原理とルール的人権原理 Ⅱマイノリティの権利論 リベラリズムと自由の概念 キムリッカの多文化的市民権 開かれた共生社会をもとめて あとがき 索引 著者略歴 金 泰明【著】 1952年大阪市に生まれる。大阪市立大学商学部卒業。在日韓国人政治犯を救援する家族・僑胞の会事務局長(1976-1990)、在日韓国民主人権協議会共同代表(1990-1995)を経た後、明治学院大学大学院で近代哲学と現象学を学ぶ。国際学博士。 英国エセックス大学大学院人権理論実践コースで哲学・倫理学・政治学を学び、M.A.を取得。現在、大阪経済法科大学アジア太平洋研究センター客員教授。
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無痛文明論
¥4,180
ISBN: 978-4-901510-18-9 内容紹介 快を求め、苦しみを避ける方向へと突き進む現代文明。その流れのなかに、われわれはどうしようもなく飲み込まれ、快と引き替えに「生きる意味」を見失う・・・。 現代文明と人間の欲望を、とことんまで突き詰めて描いた著者の代表作。 目次 第一章 無痛文明とは何か 無痛文明/人間の「自己家畜化」/身体の欲望/「生命のよろこび」とは何か/「無痛文明」への進化/無痛文明の中の人間/無痛文明論の語り方 第二章 無痛文明における愛の条件 「生命の品質管理学」の登場/選択的中絶と条件付の愛/「条件付ではない愛」とは何か/無痛文明における愛/セックスと自傷行為/無痛文明の二つの戦略 第三章 無痛奔流 大きな渦の中で/刃物は誰に向かって突き出されているか/無痛文明からの様々な攻撃のかたち/「身体の欲望」と「生命の力」の戦い/自縄自縛の三つの次元/敵はどこにいるのか 第四章 暗闇の中での自己解体 私を起点として/社会レベルにおける自縄自縛の解体/共犯関係的支配を解きほぐす/アイデンティティと中心軸/私自身の場合/「出会い」の意味論/果てしなきプロセスとしての愛/絶対孤独ということ 第五章 身体の欲望から生命の欲望へ 「身体の欲望」と「生命の欲望」/苦しみをくぐり抜けること/エロス的な交わりのために/領土拡大に抗して/捕食の連鎖/出世前診断を例に考える/身体・生命・知の三元論/無痛文明を解体し尽くすために 第六章 自然化するテクノロジーの罠 二重管理構造/ランドスケープ・イマージョン/「聖なる場所」への侵入/自然の背後をあばき出す/無痛文明における「自然」の意味/崩壊への戦略 第七章 「私の死」と無痛文明 死の思索/死の恐怖/「私の死」が恐ろしいのはなぜか/出来事としての「私の死」/観念としての「私の死」/中心軸通路 著者略歴 森岡 正博【著】 1958年生まれ。1988年、東京大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得退学。(倫理学)。現在、大阪府立大学総合科学部教授。研究テーマは哲学・生命学・科学論。新しい総合的な人間学である「生命学」を提唱し、日本で最も大きな注目を浴びる思想家の一人である。 著書に、脳死問題を独自の視点で論じて世界的な反響を巻き起こした『脳死の人』、新しいジャンルである生命学を提起、発展させた『生命学への招待』『生命学に何ができるか』、インターネット社会の到来とその問題点を世界に先がけて論じた『意識通信』、オウム真理教事件を自己の思想遍歴と重ね合わせて考察した『宗教なき時代を生きるために』など、社会に衝撃を与えた多くの著作がある。
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ニューヨークのミステコ族
¥2,420
ISBN: 978-4-901510-16-5 内容紹介 出稼ぎ不法移民の労働力なしに巨大都市・ニューヨークは成り立たない。メキシコの少数民族、ミステコ族の若者たちと共に最底辺で働き、その故郷の村に暮した著者が、新しい視点で流動する世界の根底を捉えた書下しルポルタージュ。 目次 1ミステコ族の村 ・ミステコ式の挨拶 ・雨の男女 ・マリオの放牧 ・出稼ぎ労働者たち ・村の風物 ・過疎の村 2 ニューヨーク出稼ぎ生活 ・ミステコ族の仕事と給与 ・危険な町 ・売春宿と避妊 ・移民史としてのアメリカ史 ・少数民族の見方 3 トゥビシンのミステコ族 ・標準語だけがない ・故郷への関心 ・真夜中のダンスパーティ ・サンミゲルの祭り ・難問 4 出稼ぎの最終地 ・ニューヨーク行きの条件 ・踏み台 ・「必ずニューヨークまで連れて行く ・トラックに身をひそめて ・ニューヨーク開拓時代 5 出稼ぎ問題とは何か ・分裂と滅亡 ・農を捨てる ・村を去る日 あとがき 著者略歴 池森 憲一【著】 1974年名古屋生まれ。近畿大学建築学科環境デザインコース卒。大学在籍中から国際交流に積極的に参加する。卒業後は中国・インドなどを旅する。貴州省凱理市に語学学校「凱理市池森育才外語培訓中心」を設立。2000年ニューヨークへ渡る。アルバイト先の飲食店にてメキシコからの出稼ぎ少数民族ミステコ族と出会い、また彼らの故郷の村を訪れる。執筆する。2002年帰国。現在は、名古屋にて、フィリピンからの出稼ぎ労働者を題材にしたルポルタージュを執筆中。
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ある零戦パイロットの軌跡
¥3,080
ISBN: 978-4-901510-17-2 内容紹介 なぜ教訓は生かされなかったのか。真珠湾奇襲から敗戦まで、死地の前線を飛び続けながら太平洋戦争を生き抜いた、伝説のパイロット・小町定が語る真実の戦争。 ふたたび歴史の岐路に立ちつつある、現代日本への警鐘。 目次 はじめに 1 海と空で ・誇張のない事実を ・海兵団へ ・まず水泳訓練 ・ボート・クルー専科 ・航空兵を志願する ・戦闘機乗りの適性 ・難しい離着陸訓練 ・日課としての「罰直」 ・最難関の射撃訓練 ・宙返り、垂直旋回、失速反転 ・格闘戦の訓練 ・初めて零戦を操縦する ・クイック・ロールとスロウ・ロール ・「秘技」という考え方 2 まさかの日米開戦 真珠湾 インド洋 ・日米衝突の真相 ・真珠湾奇襲の猛訓練 ・一本のタバコ ・出撃 ・南方へ ・インド洋作戦 ・暴力の連鎖と共同体のレベル ・ドーリットル隊の日本本土爆撃 3 新しいかたちの航空戦 珊瑚海海戦 ・五月七日の海戦 ・初めての夜間戦闘 ・敵機の大群 ・空母艦内の惨状 ・話が上層部に届かない 4 戦争の帰趨 第二次ソロモン海戦 南太平洋海戦 ・出航準備 ・サッチ戦法 ・ミッドウェー海戦の敗因 ・生かされない教訓 ・消耗作戦 ・第二次ソロモン海戦 ・南太平洋海戦 ・孤独な帰還 ・戦争の帰趨 5 雪崩を打って ラバウル トラック ・結婚 ・ガダルカナルの死闘 ・ラバウル基地への赴任 ・パイロットの墓場 ・三号爆弾 ・ラバウル基地の重要性 ・トラック基地猛爆される ・「潜水艦撃沈」 244 ・深追いと行方不明機 ・グァム島事件 ・事件の引き金 ・サイパン島玉砕 6 敗戦前後 ・出なかった復帰命令 ・特攻隊 ・敗戦時の思い ・終戦後のB32爆撃機追跡 ・東京での再出発 ・「真心」 ・戦争後遺症 ・人生に意味を あとがき 著者略歴 川崎 浹【著】 1930年、福岡生まれ。早稲田大学文学部博士課程修了。ロシア文学専攻。早稲田大学教育学部教員を経て、現在は翻訳、著述に携わる。著書に『複眼のモスクワ日記』(中央公論社)『ペレストロイカの現場を行く』(岩波同時代ライブラリー)『カタストロイカへの旅』(岩波書店)『ロシアのユーモア』(講談社)など。訳書にロープシン『蒼ざめた馬』(岩波同時代ライブラリー)サヴァインコフ『テロリスト群像』(現代思潮社)アンドレイ・サハロフ『進歩・平和共存および知的自由』(みすず書房)など。
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14歳からの哲学
¥1,320
ISBN: 978-4-901510-14-1 内容紹介 人には14歳以後、一度は考えておかなければならないことがある。 言葉、自分とは何か、死、心、他人、家族、社会、理想と現実、友情と愛情、恋愛と性、仕事と生活、本物と偽物、メディアと書物、人生、善悪、自由など、30のテーマを取り上げる。 目次 Ⅰ 14歳からの哲学[A] 1 考える[1] 2 考える[2] 3 考える[3] 4 言葉[1] 5 言葉[2] 6 自分とは誰か 7 死をどう考えるか 8 体の見方 9 心はどこにある 10 他人とは何か Ⅱ 14歳からの哲学[B] 11 家族 12 社会 13 規則 14 理想と現実 15 友情と愛情 16 恋愛と性 17 仕事と生活 18 品格と名誉 19 本物と偽物 20 メディアと書物 Ⅲ 17歳からの哲学 21 宇宙と科学 22 歴史と人類 23 善悪[1] 24 善悪[2] 25 自由 26 宗教 27 人生の意味[1] 28 人生の意味[2] 29 存在の謎[1] 30 存在の謎[2] 著者略歴 池田 晶子【著】 1960年生まれ。慶應大学文学部哲学科卒業。専門用語による「哲学」についての論ではなく、哲学するとはどういうことかを日常の言葉を用いて示し、多くの読者を得る。 著書に、『14歳からの哲学−考えるための教科書』『あたりまえなことばかり』『人生のほんとう』(トランスビュー)『帰ってきたソクラテス』『悪妻に訊け』『さよならソクラテス』(新潮社)『考える人—口伝西洋哲学史』(中央公論新社)『考える日々』(毎日新聞社)『考える日々Ⅱ』『考える日々Ⅲ』(毎日新聞社)『事象そのものへ!』『魂を考える』(法藏館)『睥睨するヘーゲル』『オン!—埴谷雄高との形而上対話』(講談社)『残酷人生論』(情報センター出版局)『メタフィジカル・パンチ』(文藝春秋)『REMARK』(双葉社)『ロゴスに訊け』(角川書店)共編著に『2001年哲学の旅』(編・著、新潮社)『死と生きる—獄中哲学対話』(陸田真志との共著、新潮社)
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あたりまえなことばかり
¥1,980
ISBN: 978-4-901510-13-4 内容紹介 言葉は命である!幸福、癒し、老いの意味から哲学と笑いのツボまで、疾駆する思考が世の常識を徹底的に覆す。 雑誌連載の「幸福はどこにあるのか−わが幸福論」を中心に、ときにギリシャ哲学、ときに時事問題にも及ぶ14のエッセイ。 目次 Ⅰ 走りながら考える 善悪を教えるよりも 生命操作の時代 プラトン、ロゴスの果て 哲学と笑い Ⅱ 考えるとはどうういうことか 生きているとはどういうことか Ⅲ 幸福はどこにあるのか どうすれば癒されるのか 孤独は苦しいものなのか 本当の自分はどこにいるのか 死ぬのは不幸なことなのか 他者の死はなぜ悲しいか 老いは個人の生を超え 著者略歴 池田晶子【著】 1960年生まれ。慶應大学文学部哲学科卒業。専門用語による「哲学」についての論ではなく、哲学するとはどういうことかを日常の言葉を用いて示し、多くの読者を得る。 著書に『帰ってきたソクラテス』『悪妻に訊け』『さよならソクラテス』(新潮社)『考える人—口伝西洋哲学史』(中央公論新社)『考える日々』(毎日新聞社)『考える日々Ⅱ』『考える日々Ⅲ』(毎日新聞社)『事象そのものへ!』『魂を考える』(法藏館)『睥睨するヘーゲル』『オン!—埴谷雄高との形而上対話』(講談社)『残酷人生論』(情報センター出版局)『メタフィジカル・パンチ』(文藝春秋)『REMARK』(双葉社)『ロゴスに訊け』(角川書店) 共編著に『2001年哲学の旅』(編・著、新潮社)『死と生きる—獄中哲学対話』(睦田真志との共著、新潮社)
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幸福と平和への助言
¥2,200
ISBN: 978-4-901510-12-7 内容紹介 「私たちの本当の敵は、無知、憎しみ、欲望、嫉妬、傲慢という心の毒です・・・」 溢れるユーモアと、ときに厳しくも暖かい親身な言葉。「若者に」「老人に」「政治家に」「身体障害者とその介護者に」「幸せな人に」「不幸な人に」「無関心な人に」など50のケースに応じた、深い智慧の処方箋。 目次 はしがき はじめに‐すべての人に‐ Ⅰ さまざまな年齢の人に 若者に/成人に/老人に Ⅱ さまざまな状況のひとに 男女に/家庭生活を営む人に/独身者に/共同生活を営む人に/裕福に暮らす人に/困窮者に/病人に/身体障害者とその介護者に/瀕死の人とその介護者に仕事が多くて時間のあまりない人に/囚人および看守に/同性愛者に Ⅲ さまざまな職業の人に 政治家に/法曹界の人に/世界の運命に関心のある人に/教師に/科学者に/実業家に/作家とジャーナリストに/農業専従者に/軍人に/他人に尽くす人に Ⅳ 危機的な心境の人に 幸せな人に/不幸な人に/悲観主義者に/不安な人に/自殺したい人に/孤独で苦しむ人に/怒りっぽい人に/欲望に支配されている人に/嫉妬に苦しむ人に/傲慢な人に/心的外傷を受けた人に/内気な人に/優柔不断な人に/自己嫌悪の人に/アルコール・麻薬依存症の人に/恋愛の虜になった人に/口の軽い人に/他人を非難する人に/他人を苦しめる人に/無関心な人に Ⅴ よりよい精神生活のために 信者に/無宗教の人に/宗教者、僧侶、神父に/瞑想家に/篤信家に/宗教に対して偏狭でない人に/仏教徒になりたい人に/仏教の実践者に 結語 謝辞 訳者あとがき 著者略歴 ダライラマ【著】 1935年生まれ。二歳のときダライラマ14世と認められる。中国のチベット侵略により、1959年に亡命、インド・ダラムサラに亡命政権を樹立する。1989年、国際的な活動によりノーベル平和賞受賞。著書に『ダライ・ラマ 愛と非暴力』『ダライ・ラマ 生き方の探求』(春秋社)等 今枝由郎【翻訳】 1947年生まれ。1974年よりフランス国立科学研究所の研究者として敦煌出土チベット文献の研究に従事、現在は同研究所主任研究員。またブータンの国立図書館の建設に尽力し、1981〜90年までブータン国立図書館顧問。1995年にはカリフォルニア州立大学バークレー校の客員教授を務める。日本語の著書に『ブータン』(大東出版社)、訳書に『囚われのチベットの少女』(トランスビュー)など。
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人間を育てる
¥3,080
ISBN: 978-4-901510-11-0 内容紹介 シュタイナー教育の授業の実際とはどういうものなのか。 ドイツ・シュタイナー学校教員養成所の代表を務めた著者が説く、1年生から8年生までの具体的な指導法。一人ひとりの子どもの発達段階を重視し、自立をうながす実践テキスト。 目次 序文 シュテファン・レーバー 第1章 親と教師の出会い お互いの信頼関係のはじまり はじめての父母会 第2章 入学式 はじめての登校日 はじめての授業—「君たちは学びたいからここに来たんだよ」 第3章 中心授業とエポック授業 エポック授業—一つのテーマに時間をかける 中心授業—集中とリラックス リズムの時間/繰り返しの時間/中心授業/書く時間/お話の時間/なぜ一年生にメルヘンを語るのか/専科・練習時間・補習授業 第4章 一年生 最初のエポック授業 フォルメン線画/文字の授業/数との出会い/まとめ 担任の先生の課題 担任の先生が絵画を教える意味/「すべてのものに命が宿る話」・・大地とつながるために/「道徳的な話」—すべての子どもに役立つ練習/遊びの体育 /季節の祭壇 /クリスマスにそなえて一年生の終わりに 親のための「文章の通信簿」・子どものための「詩の通信簿」 親たちと迎える一年の終わり 一年生最後の日 第5章 親と先生の取り組み—問題が起きたらどうするか 親の協力を得るために クラスの劇—共同体をつくる絶好の機会 シュタイナー学校のクラスの人数 生徒との間で最初の問題が起きたとき 親と衝突したら—親と先生の関係 親の個人的な期待に応えられないとき/言いにくい不満/子どもが家で先生や学校の不満を口にしたら/授業についての不満があるとき/子どもが先生とうまくいかないとき 第6章 二年生 始業日での再会 エポック授業 フォルメン線画/童話と伝説—ユーモアと真剣さ/文学の授業/最初の本をみんなで読む/活字体から筆記体へ—アルファベットが手と手をつなぐ/計算力を育てる 第7章 学ぶ姿勢を忘れない・・担任の先生の内的な目標 子どもにとっての「権威」とは何か すべてのことから学ぶ つねに学び続ける アントロポゾフィーの人間学 大切なのは心の持ち方 第8章 先生たちとのかかわり 子どもの全体的なイメージをつかむために クラスの職員会議—みんなで一つのイメージをつくる 学校の職員会議 第9章 三年生 「ルビコン」を渡る 旧約聖書の授業 エポック 農業のエポック—「小麦の種がパンになる」/職人と家づくりのエポック—仕事のなかの職人たちの手/生活のなかの算数—生活力のある子どもを育てる/国語の授業の新しい展開/はじめての文法/筆記体とゴチック体/自分の言葉の意味を知る/月例祭 第10章 四年生 子どもの内面の変化 物語について—ゲルマン神話と「エッダ」 エポック 人間学と動物学・・直立と自由になった手の課題/郷土学—子どもの魂が深く呼吸するために/歴史—ある空間のなかでの時間の流れ そのほかのエポック 四年生の終わりに 第11章 授業の準備 新しい学年に向かって 新しい週、新しいエポック 毎日の授業の準備 毎日の授業の復習 毎晩の準備—子どものイメージを思い浮かべる 第12章 五年生 中級学年への入口 新しいエポック—外に向かう目、内に向かう目 古代文明への旅—歴史のエポック/ギリシア神話の世界/植物学—自然のなかの叡智 そのほかのエポック 最初の移動教室 第13章 六年生 十二歳の心とからだの大きな変化 そのほかのエポック 新しいエポック—外の世界に目を向けさせる 最初の物理/最初の鉱物学/幾何学—コンパスと定規を使って/白黒線描—ふたたび光と闇に取り組む まとめ—生徒と先生の変化 第14章 七年生 生徒の心と外見 新しいエポック—世界像を完成させる 最初の化学/栄養学と健康学/さまざまな国の民族学—現代人のために大切なテーマ そのほかのエポック 第15章 八年生 なぜ八年間も同じ先生に学ぶのか 人間学から見た若者の状態 人体解剖学のエポック 気質学—国語の授業で文体を学ぶ 授業のなかでの気質の表現/最初の現象学/気質と文章の様式/気質どうしの影響 そのほかのエポック 八年間のまとめ 八年生のクラスの劇/研究発表/担任との別れ クラス担任のための一年間の休暇 第16章 おわりに 解説 鳥山敏子 注 参考文献 訳者あとがき 著者略歴 ヘルムート・エラー【著】 1935年、ハンブルク生まれ。ドルナッハ・シュタイナー教育教員養成ゼミナール卒。ドイツのシュタイナー学校での担任を経て、1988年よりハンブルク・シュタイナー学校教員養成ゼミナールの代表として、シュタイナー教育の普及に力を注ぐ。現在は退職し、世界各国で精力的に講演活動を行なう。専攻は気質学。
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笑う戦後史
¥2,640
ISBN: 978-4-901510-10-3 内容紹介 連載1万回を超えた加藤芳郎の4コマ漫画「まっぴら君」(毎日新聞掲載)を通して見た異色の戦後社会史。 政治的大事件から、庶民の心の襞、日々の暮らしの陰影までを鮮やかに浮かび上がらせる書き下ろし長編評論。時代を四つの窓から眺めた傑作90本を収録。 目次 序論 ナンセンス漫画 笑いと微笑 変換と接合 場当たり主義と作品の自律 冬眠と我慢会 1 昭和二九年(一九五四) 二重橋事件 1回(昭和二九年一月五日) バラック 16回(昭和二九年一月二〇日) ウィンドウ破り 27回(昭和二九年一月三一日) 日本登山隊のマナスル登頂 121回(昭和二九年五月六日) 吉田茂と漫画家 126回(昭和二九年五月一一日) ゴミ戦争 143回(昭和二九年五月二八日) 2 昭和三〇年代(一九五五〜一九六四) 人身売買 430回(昭和三〇年三月一七日) ソ連抑留者の帰国 466回(昭和三〇年四月二二日) ハエと漫画 490回(昭和三〇年五月一七日) 浮気な亭主 539回(昭和三〇年七月六日) 小学生の自殺 540回(昭和三〇年七月七日) 空前の横領事件 878回(昭和三一年六月一六日) さまざまな雨具 1229回(昭和三二年六月九日) ヒバチ屋さんのパフォーマンス 1761回(昭和三三年一二月一日) 犯人扱いされた少年 1824回(昭和三四年二月七日) 特急寝台「あさかぜ」に強盗 2122回(昭和三四年一二月二一日) 慈雨台風/漫画家の視線(一) 2335回(昭和三五年七月二七日) 雨中の選挙演説/漫画家の視線(二) 9569回(昭和六一年六月二四日) 与野党、奇妙な関係/漫画家の視線(三) 6217回(昭和四八年一月三〇日) コンゴ動乱 2387回(昭和三五年九月一七日) ステテコ姿のフルシチョフ 2708回(昭和三六年八月一一日) カンニング 2913回(昭和三七年三月一〇日) 幼児の事故多発 2946回(昭和三七年四月一二日) 生放送のテレビ番組 3279回(昭和三八年三月一八日) 花見酒 3300回(昭和三八年四月八日) 目を突きそうな傘の先 3352回(昭和三八年五月三一日) ハトをひき殺した若者 3418回(昭和三八年八月五日) 金の卵 3527回(昭和三九年二月二四日) 東京オリンピック 3561回(昭和三九年三月二九日) 銀行内部の盗難事件続発 3585回(昭和三九年四月二二日) 東京の水飢饉 3697回(昭和三九年八月一三日) 3 昭和三〇年代(一九五五〜一九六四) 泥沼都議会 3943回(昭和四〇年五月四日) 続発した飛行機事故 4201回(昭和四一年三月九日) 国民各位へのお願い/吉田茂の国葬(一) 4681回(昭和四二年一〇月三〇日) 葉巻/吉田茂の国葬(二) 4682回(昭和四二年一〇月三一日) 下手な泣き売 4976回(昭和四三年一一月一六日) 都会のマラソン/環境汚染(一) 5056回(昭和四四年二月二四日) 金魚が死んだ/環境汚染(二) 5537回(昭和四五年九月二八日) 死刑囚再審特例法案 5172回(昭和四四年七月一一日) 蟷螂の斧/学生運動(一) 5219回(昭和四四年九月四日) ストッキングに火/学生運動(二) 5275回(昭和四四年一一月一四日) 爆弾テロ/学生運動(三) 5902回(昭和四六年一二月二七日) 捨て子と選挙 5297回(昭和四四年一二月一〇日) 海水浴場の大腸菌数 5486回(昭和四五年七月二八日) 劇画家と漫画家 5488回(昭和四五年七月三〇日) 大幅な石油値上げ 5650回(昭和四六年二月二四日) 四選された佐藤首相 5791回(昭和四六年八月一一日) 田中角栄首相の誕生 6055回(昭和四七年七月一一日) テルアビブ国際空港の乱射事件 6059回(昭和四七年七月一五日) ハワイ旅行 6068回(昭和四七年七月二六日) 箱根に山賊が出没 6171回(昭和四七年一一月二九日) 八年の愚行 6214回(昭和四八年一月二五日) あいついだ異変騒ぎ 6337回(昭和四八年六月二三日) 落雷事故多発 6375回(昭和四八年八月七日) インフレ下の日常生活/田中角栄の時代(一) 6433回(昭和四八年一〇月三一日) 買いだめ/田中角栄の時代(二) 6450回(昭和四八年一一月二一日) 取付け騒ぎ/田中角栄の時代(三) 6471回(昭和四八年一二月一七日) 所信表明の拒否/田中角栄の時代(四) 6635回(昭和四九年七月二四日) 4 昭和五〇年代(一九七五〜一九八四) うやむやになった金脈問題/田中角栄の時代(五) 6873回(昭和五〇年六月七日) 沖縄海洋博覧会 6910回(昭和五〇年七月二二日) アメリカからのニュース/ロッキード事件(一) 7060回(昭和五一年二月一四日) すっかり定着した中流意識 8796回(昭和五八年九月六日) 小型機突っ込む/ロッキード事件(二) 7092回(昭和五一年三月二四日) 三木おろし/ロッキード事件(三) 7135回(昭和五一年五月二〇日) 刑事被告人の立候補/ロッキード事件(四) 7252回(昭和五一年一〇月二二日) 円高 7533回(昭和五二年一〇月二九日) 東京サミット 7728(昭和五四年六月三〇日) 「あるまじき行為」 8000回(昭和五五年一〇月一五日) 通り魔事件 8195回(昭和五六年六月一九日) キノコ狩り 8264回(昭和五六年九月二九日) 大国日本はきらわれ者? 8267回(昭和五六年一〇月二日) 8268回(昭和五六年一〇月三日) 「侵略」と「進出」/教科書問題(一) 8499回(昭和五七年七月二八日) 教科書会社の献金/教科書問題(二) 8235回(昭和五六年八月五日) 学校の荒廃 8650回(昭和五八年二月一九日) ゴールデンウィーク 8984回(昭和五九年五月八日) 5 昭和六〇年代(一九八五〜一九八八) 社会党 9581回(昭和六一年七月九日) 双羽黒と清原選手 9628回(昭和六一年九月二〇日) アジア大会の金メダル数 9638回(昭和六一年一〇月三日) NTT株 9752回(昭和六二年三月一八日) 黙祷 9887回(昭和六二年九月一八日) あとがき
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チョムスキー、世界を語る
¥2,420
ISBN: 978-4-901510-09-7 内容紹介 グローバリゼーションのもとに振りかざされる“正義”や“自由と平等”の虚像。 知識人とメディアの責任、言論の自由を軸に、現代世界の政治・経済・社会など、あらゆる問題を語り尽くす。チョムスキー思想の全体像を引き出した1999年の長編インタビュー。 目次 知識人の腐敗 言論の自由 権力の中心・1 資本主義 不可視の経済 権力の中心・2 民主主義 メディア 外交政策 エピローグ 著者略歴 ノーム・チョムスキー【著】 1928年生まれ。マサチューセッツ工科大学教授。 変形生成文法の理論により「チョムスキー革命」を起こした、20世紀最大の言語学者。リベラルな思想家としても知られ、グローバリズムの名のもとに世界を軍事力で侵略し続けるアメリカを徹底的に批判し、アメリカにおけるもっとも重要な「アメリカ批判者」といわれる。 田桐正彦【翻訳】 1953年生れ。東京大学大学院博士課程修了。専攻、中世フランス文学。1985年から翌年までフランス給費留学生としてパリ第三大学留学。現在、女子美術大学教授。編著書に『小学館ロベール仏和大辞典』(共編)・『プログレッシブ仏和辞典』(共編、小学館)、『フランス語 語源こぼれ話』(白水社)など。翻訳に『虚無の信仰−西欧はなぜ仏教を恐れたか−』(トランスビュー)『天才たちの子ども時代』(M.サカン編、共訳、新曜社)など。
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演習・死の哲学
¥2,420
ISBN: 978-4-901510-07-3 内容紹介 「死ねばみな終わり」と「死ぬまでは一生懸命生きる」という二つの考え方に、老い・ターミナル・ケア・臓器移植などを絡めて、具体的に、徹底的に考察する。 現代の死についての考え方を総点検する、より良き死を選ぶための総合演習。 目次 はじめに 第一章 死は人生に意味を与えるか 死を考える/「死んでしまえばみな終わり」/人生の意味と目的/人生における死の位置/死後に消えていく人生の価値/救済の物語/物語の道具立て/死のタブー化と死のポルノグラフィー化/「死ぬまで一生懸命生きる」/死の物語/死を語ることの「ブーム」 第二章 何が生き、何が死ぬのか 生命と個体/生命と物質/機能としての生命/生物学と生・死/個体と臓器−「三徴候死」の二義性/生命の「分解」/「脳死」説が開くもの/さまざまなレベルの生と死/「私」の投影と生の連続/物質の不死性/生命機能を生み出す「情報」/生と死の入れ子としての「生物」 第三章 老いの延長としての死 死と老いの結びつき/活動力の漸次的減少と決定的消滅/敗北と引退/老いの被保護性/老いと死の必然性と「あきらめ」死観/解放としての死と惚け 第四章 逝く人との関わり 「死ぬ」場所としての病院/病院への不満/ターミナルケア−「生への生」と「死への生」/関わりの多様性/未来と将来、自我の強さ/生のあらたなイメージ/家で死なない、死なせない理由/生きる場所としての家/がん告知/死を「おまかせ」する 第五章 死の社会的意味づけと決定 社会集団の出来事としての死/死の「私事」化・「家事」化/バイオエシックス的状況/自己決定原則/決定する「人格」/決定されるだけの者/決定したくない我々/死後の意味づけ 第六章 社会を生かす死 死はプロセスである−「局面としての死」と「交錯としての死」/「死の社会的意味づけ」再考/死の「経験」と集団の「主体化」/集団の「主体化」にとっての死の特権性/戦争態という主体化/「家族の危機」/「抗議の自殺」/終末論の誘惑 第七章 死とコンテクスト よき死の探求としての「闘病記」/死の物語の流れの双方向化/私の死の物語/主体化としての死の物語の語り/物語とコンテクスト/コンテクストの絶えざる変容としての主体化/コンテクストの変容可能性と「他者」/死を前にしたコンテクストの変容/死ぬことの「予行演習」/変容可能性を語りたい時代/死ぬこととはどういうことか あとがき 著者略歴 木村競【著】 1956年東京都生まれ。1988年東京大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得満期退学。1992年より茨城大学教育学部に勤務。専攻は哲学・倫理学。人間の活動や様々な事象の動態についての理論が考察テーマ。 著書に、『ドイツ観念論前史』(共著・弘文堂)など。論文に「習慣の契機としての「定型化」と「変化」」「変化の理解」(共に日本倫理学会編『倫理学年報』)、「洗練論の構想」「文化の目的論」(共に『茨城大学教育学部紀要』)など。
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囚われのチベットの少女
¥2,200
ISBN: 978-4-901510-06-6 内容紹介 一人の少女がリーダーとなり、尼僧たちの歌を収めたカセットは、官憲の手をのがれ、監獄から出てヒマラヤを越え、世界に広まった。 10年以上を監獄の中で戦い続け、チベット抵抗運動の象徴となった尼僧ガワンサンドル、「不屈の女」の半生。 目次 はじめに 1 一枚の写真(2001年) 2 歴史の中の一家族(1950年〜1979年) 3 人生の二つの軸(1983年〜1987年) 4 ガリの女たち(1987年) 5 舞台への登場(1990年) 6 拷問と尋問(1990年) 7 グツァの孤独(1990年) 8 チョチョの涙(1990年) 9 崩壊した家族(1991年) 10 最後の選択(1991年) 11 ふたたびグツァへ(1992年) 12 ダプチの監獄(1992年) 13 歌う尼僧たち(1993年) 14 厳しい弾圧(1994年) 15 父との再会(1994年) 16 小さな幸せ(1995年) 17 延ばされた刑期(1996年) 18 「少女」から「チベットの女」へ(1997年) 19 チョチョへの手紙(1997年) 20 夜のトイレ(1997年) 21 広場の反乱(1998年) 22 私は出獄できない(1999年) 23 ダライラマが語る(2001年) 24 不屈の女(2001年) 解説 今枝由郎 略年表 訳者あとがき 著者略歴 フィリップ・ブルサール【著】 「ル・モンド」紙の特派員記者 ダニエル・ラン【著】 フランス・チベット人支援委員会のインド在住代表 今枝由郎【翻訳】 1947年生まれ。1974年よりフランス国立科学研究所の研究者として敦煌出土チベット文献の研究に従事、現在は同研究所主任研究員。またブータンの国立図書館の建設に尽力し、1981年より1990年までブータン国立図書館顧問。1995年にはカリフォルニア州立大学バークレー校の客員教授を務める。
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生きる力をからだで学ぶ
¥1,980
ISBN: 978-4-901510-03-5 内容紹介 子どもを勉強ぎらいにしているのは、頭でっかちの学校教育だ! 実体験を通して世界に開かれたからだをつくり、子どもからチャレンジする意欲を引き出す、驚きと感動の「賢治の学校」の総合学習の方法と実践。 目次 1 子どもの中の深い絶望 イチョウのフォルムを動いてみる/切れる子どもたち/虐待の影響/チャレンジす る意欲を育てる/いいたいことをいってみる/子どもに限りない関心をもつ /なぜ 学校に来るのか 2 「学び」のはじまり 学びのプロセス/総合学習の可能性/植物の不思議にふれる/すべてが総合学 習/文字を教える/子どものからだ/子どもの命の核に働きかける 3 学ぶからだを育てる けんかで忙しい子どもたち/けやきの授業/あらゆるものが授業になる—トキの授 業/ことば遊びから、植物の世界へ/子どもの緊張を取り除く/歩きながら考える —子どもの姿勢と体癖/ファンタジーの力/命への視点 4 授業を通して世界にふれる 小麦の歴史/川と人間/生きる技術をからだで学ぶ—生活や文化の授業/数が 生まれるとき/日本人のアイデンティティ/命の道 5 「学ぶ」ということ 小さな子どもに判断させない/学習は楽しい/苦しみから学ぶこと/学べない背景 /体験をともなわない「勉強」/高さを教える—平行四辺形の面積 6 人からしか学べないこと 増田先生から教わったこと/想像力をかきたてる—カエルになる授業/土から離れ た子どものからだ/親と子の関係を見る/子どものメッセージを読み取る/なぜ生 まれてきたのか/生きる道をからだで示す 7 子どもにとってのリアル 池田小学校で起きたこと/まっすぐな心で子どもを見る/親を殺したい/問題の ありか/「なんで私だけが」/子どもが大人になるとき 8 子どもを信頼する 人間の中の光と闇/赤ちゃんことばで話してみる/子どもに本当に必要なこと/ 人間を大事にする/虐待を引き受けて生きる/正しく強く生きるために 著者略歴 鳥山敏子【著】 1941年香川生まれ。30年にわたって公立学校で教鞭をとり、子どものからだと心に生き生きと働きかける革新的な授業を展開。1994年「賢治の学校」を創立。各地で大人や子どものからだと心の問題に立会い、自分自身を生ききるからだの創造を目指す。2001年4月より、教壇に復帰。新たな創業学習のスタイルが注目される。著書に『賢治の学校』(サンマーク)『居場所のない子どもたち』(岩波)『親のしごと 教師のしごと』(法蔵館)ほか。