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この世の景色
¥1,980
2019/09/30 ISBN: 978-4-909710-10-9 内容紹介 「私は昭和の子で もっぱら 昭和の涙、昭和の笑い、そしてそして、昭和の無念ばかりを歌ってきたような気がする」 超虚弱児で生まれた。戦争で死ぬと覚悟した。被爆直後の広島に入った。何度も何度も大病を患った。それでも、平気で生きてきた。 反骨をユーモアで包み、あたたかい眼差しと飄々とした足どりで歩き続けた早坂暁。 原爆で死んだ妹のこと、親友・渥美清のこと、遍路道と母親のこと。 破天荒で、自由で、優しかった男の、あたたかな想像力。 初単行本化の9編も加え、遺されたエッセイから名品を精選する。 〈暁さんの言葉が聞きたい、暁さんの話がもっと聞きたい、暁さんの台詞が言いたい!! 「この本があれば、ボクがいなくても 、ゼンゼン寂シ~クナ~イ!」 暁さんの声が聞こえてきます〉――桃井かおり 目次 はじめに―桃井かおり 第1章 生のレッスン・死のレッスン あなたたちに伝えたいこと 生きる心得 死ぬる心得 癌の告知 生まれる前のように 一年有半 ”草枕”ふう”癌枕” 第2章 おかしく、哀しい人びと シナリオ不作法 アカリのおじさん 田舎天才 偽せ物 赤サギ 続・赤サギ 第3章 美しく、たくましい者たち ボクのお大師さん① ボクのお大師さん② 漱石、松山の熱狂の五十二日 闇夜に礫を投げる人 重森三玲 あの世とやらは花野とや 火の風 アマテラス最後の旅 第4章 渥美ちゃんのこと 渥美ちゃん 結核患者の咳は音叉のように響くんだ 渥美清の一周忌 渥美清さんへの弔辞 第5章 戦争と原爆 春子の人形 女相撲 ホマエダ英五郎 ピカドン 大正屋呉服店 第6章 故郷、へんろ道 壺中の街 行って帰ります 瀬戸の海 日本の”心調” 僧籍に入っていた 赤く染まった女遍路 遍路みち あとがき―富田由起子 著者略歴 早坂 暁【著】 早坂 暁(はやさか・あきら) 1929年、愛媛県松山市生まれ。作家。本名、富田祥資。日本大学芸術学部演劇科卒業後、新聞社編集長、いけばな評論家として活躍しながらテレビシナリオを書き始める。以後、小説、映画シナリオ、戯曲、舞台演出、ドキュメンタリー製作を手がける。 代表作に、「夢千代日記」「花へんろ」「天下御免」「天国の駅」「ダウンタウン・ヒーローズ」「華日記」「公園通りの猫たち」などがある。新田次郎文学賞、講談社エッセイ賞、放送文化基金賞、芸術選奨文部大臣賞、紫綬褒章、芸術祭大賞、モンテカルロ国際テレビ祭脚本賞、放送文化賞ほか受賞多数。2017年12月16日没。
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ゲストハウスプレス 日本の旅のあたらしいかたちをつくる人たち
¥1,760
2019/12/25 ISBN: 978-4-9911219-0-6
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私たちは学習している
¥2,750
2021/12/15 ISBN: 978-4-908736-22-3 内容紹介 「これはとても美しいことだと思う」 たえず変化する世界の中で生きていくうえで,人間や動物たちは何をどのように学習しているのか。学習研究の魅力にとりつかれた学習心理学者が,連合の形成と構造の観点から,行動と環境に関する統一的理解への道筋を示す。学習心理学が提供する,「心」を探究していくうえでの重要な知見とは。 目次 序章 学習心理学への招待 第1章 行動を説明する 第2章 世界を知ること――古典的条件づけ 第3章 世界と関わること――道具的条件づけ 第4章 統一的理解――古典的条件づけの連合学習理論 第5章 統一的理解――道具的条件づけの連合学習理論 第6章 さまざまな情報の学習 第7章 明後日を変えること――連合学習研究の臨床的応用 終章 開かれた心とその敵 著者略歴 澤 幸祐【著】 2003年,関西学院大学大学院文学研究科博士課程後期課程修了。博士(心理学)。現在,専修大学人間科学部教授。 主要著作に,The renewal effect in fear conditioning with aversive facial expression and negative sentences as unconditioned stimuli(Learning and Motivation, 74, 101725, 2021年,共著),Use of redundant sets of landmark information by humans (Homo sapiens) in a goal-searching task in an open field and on a computer screen(Journal of Comparative Psychology, 132(2), 178-188, 2018年,共著),Causal Reasoning in Rats(Science, 311, 1020-1022, 2006年,共著),Sensory preconditioning in spatial learning using a touch screen task in pigeons(Journal of Experimental Psychology: Animal Behavior Processes, 31(3), 368-375,共著)など。
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寛容は自らを守るために不寛容に対して不寛容になるべきか 渡辺一夫随筆集
¥2,200
2019/11/18 ISBN: 978-4-9910066-2-3 内容紹介 「これが近代の結末なのであろうか? ただ動物のように強い人間のみが生き残ればよいのであろうか? 或はそうかもしれない。しかし、それでよいのか?」(本文より) 徹底して不寛容を批判し続けた碩学の仏文学者、渡辺一夫。その繊細かつ強靭なヒューマニズムの精神が、不寛容の蔓延する現代に甦る。表題作を含め、精選した17篇の随筆を収録。 目次: ・非力について ・思想の役目について ・カトリシスムと僕 ・狂気について ・不幸について ・文法学者も戦争を呪詛し得ることについて ・人間が機械になることは避けられないものであろうか? ・自由について ・寛容は自らを守るために不寛容に対して不寛容になるべきか ・新卒業生の一人への手紙 ・立ちどころに太陽は消えるであろう ・老醜談義 ・いわゆる教養は無力であるか? ・文運隆盛時と大学文学部 ・平和の苦しさ ・悲しく卑しい智慧 ・偽善の勧め 目次 ・非力について ・思想の役目について ・カトリシスムと僕 ・狂気について ・不幸について ・文法学者も戦争を呪詛し得ることについて ・人間が機械になることは避けられないものであろうか? ・自由について ・寛容は自らを守るために不寛容に対して不寛容になるべきか ・新卒業生の一人への手紙 ・立ちどころに太陽は消えるであろう ・老醜談義 ・いわゆる教養は無力であるか? ・文運隆盛時と大学文学部 ・平和の苦しさ ・悲しく卑しい智慧 ・偽善の勧め
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いかにしてアーサー王は日本で受容されサブカルチャー界に君臨したか〈ランスロット版〉
¥3,080
2019/03/10 ISBN: 978-4-909710-06-2 内容紹介 学術とポップカルチャーを架橋する! エクスカリバー・聖杯……ランスロット・ガウェイン・ガラハッド・マーリン…… Fate、ドラクエ、ファイナルファンタジーから宝塚、カズオ・イシグロまで。 漫画・アニメ・ゲーム・文学に圧倒的影響を与え続けるアーサー王伝説。 中世研究者・作家・ゲームライター・漫画家など多彩な顔触れが集結し、騎士道ファンタジーの王道を徹底解剖! 最新の研究・受容動向がわかるだけでなく、ゲーム・漫画・二次創作のネタ本としても必携!! 本書は禁断の愛に生きるランスロットがカバーに! ※本書はカバーが3種類ありますが内容は同じものです。 目次 序論/岡本広毅 第1部 受容の黎明期 〈アーサー王が海を越えて日本へやって来たこと。明治・大正期の騎士と武士の混合。夏目漱石が日本初のアーサー王小説を書いたこと。日本人研究者の貢献。〉 明治・大正アーサー王浪漫――挿絵に見る騎士イメージの完成過程/山田 攻 日本初のアーサー王物語――夏目漱石「薤露行」とシャロットの女/不破有理 愛か忠誠か――『こころ』に見るランスロット像/小谷真理 「アストラット」から「アスコラット」へ――日本から発信された中世の再発見/髙宮利行 第2部 サブカルチャーへの浸透 〈アーサー王と円卓の騎士たちがその名声を高めていったこと。アニメ、ゲーム、舞台で活躍する騎士たち。ご当地化・女体化するアーサー王伝説。〉 テレビアニメーション『円卓の騎士物語 燃えろアーサー』における日本のアーサー王原像/塩田信之 一九八〇年代アキバ系サブカルチャーにおける「アーサー王物語」の受容/森瀬 繚 宝塚のアーサー王物語――バウ・ミュージカル『ランスロット』/小路邦子 女性アーサー王受容之試論――「Fate」シリーズを中心に 滝口秀人 『ドラゴンクエストXI』における騎士道とアーサー王/小宮真樹子 第3部 君臨とさらなる拡大 〈さまざまな冒険のすえ、高貴なるアーサー王と円卓の騎士たちが現代日本サブカルチャーにおける英雄となったこと。語り直されるアーサー王伝説。騎士たちのグローバルな活躍。〉 私の『アーサー王の世界』――リライトは楽し/斉藤 洋 対談 永遠の王アーサーと『金色のマビノギオン』/山田南平―小宮真樹子 カズオ・イシグロのアーサー王物語――ノーベル賞作家はガウェイン推し/岡本広毅 イングランドとアメリカのポピュラーカルチャーにおけるアーサー王伝説/アラン・ルパック(杉山ゆき訳) コラム:沈め! アーサー王物語の沼/椿 侘助 資料 若者500人に聞きました――アーサー王伝説アンケート 語り継がれるアーサー王伝説――一次資料集 独断と偏見によるアーサー王用語集 作品によって異なるものの、ある程度は参考になるかもしれない人物相関図 過去と未来の王の軌跡――アーサー王伝説にまつわる主要な出来事 あとがき/小宮真樹子 著者略歴 岡本 広毅【編集】 岡本広毅(おかもと・ひろき) 1984年生まれ。立命館大学文学部准教授。国際アーサー王学会日本支部、日本中世英語英文学会、日本英文学会、西洋中世学会会員。専門は中世イギリスの言語と文学。『ケルト文化事典』(共著、2017年)、『英語学:現代英語をより深く知るために―世界共通語の諸相と未来』(共著、2016年)、“Gawain’s Treachery on the Bed: Trojan Ancestry and Territory in Sir Gawain and the Green Knight,” Studies in English Literature, no. 56 (2015)など。 小宮 真樹子【編集】 小宮真樹子(こみや・まきこ) 1979年生まれ。近畿大学文芸学部准教授。国際アーサー王学会日本支部、日本中世英語英文学会、西洋中世学会会員。専門はトマス・マロリーを中心としたアーサー王伝説。『幻想と怪奇の英文学』シリーズ(共著、2014年~)、『アーサー王物語研究』(共著、2016年)、"Here Sir Gawayne Slew Sir Vwayne His Cousyn Germayne": Field’s Alteration on Malory’s Morte Darthur," Poetica, no. 83(2015)など。
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英語の諸相
¥1,320
2019/04/17 ISBN: 978-4-908523-20-5 内容紹介 英語教員免許の取得をめざす人など、英語コアカリキュラムにおける「英語学」学習のための最適なテキスト。音声学、音韻論、発音記号……軽視される風潮にあった英語の「音」の基礎部分を理解し、手軽に学ぶために。英語の音声の仕組みを理解し、その知識を使って英語の歴史や現状について学び、その過程で英文法の知識を深める。さらにアメリカ英語とイギリス英語、英語は世界の共通語か、等のアクチュアルな課題にもふれる。本書の目次から……第1章・音声学 第2章・音韻論 第3章・英語の歴史 第4章・世界の中での英語 第5章・英語にまつわるエトセトラ 著者略歴 川原 功司【著】 名古屋外国語大学准教授(2020年1月現在) 専門領域:統辞論、意味論、語用論、言語の生物学的基盤 著書に『英語の諸相 ―音声・歴史・現状―』(2019年)がある。
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気候危機とグローバル・グリーンニューディール
¥2,420
2021/12/18 ISBN: 978-4-909515-06-3 内容紹介 「意志の楽観主義」と政治参加で気候危機に立ち向かう。資本主義と新自由主義を乗り越え「公正な移行」へ。 ――飯田哲也(環境エネルギー政策研究所所長) レジ袋をいくら節約しても絶対に見えない、本物の持続可能な社会を学ぼう。 ――井上純一(漫画家) 本書は「気候変動をとめるグリーン経済による成長」を説く。デマに過ぎない気候変動懐疑論に加え、脱成長・脱資本主義イデオロギーも、経済学の炭素税主義も、EUの2050年CO2ゼロの約束(に基づくGDP1%の投資)も、データで覆される。CO2ゼロへの移行に必要な投資は、労働力の公正な移行支援を含め米欧GDPの2%。先の大戦での米国戦費がGDPの43%なのを思えば安い。何が阻むのか。「壊滅的未来を知って頬被りする強者」と「雇用喪失に怯える弱者」による民主政の引き回しだ。だが民主政を使って壁を突破する道は、ある。本書の科学的で現実的な具体的戦略が、今こそ読まれるべきだ。 ――宮台真司(東京都立大学教授、社会学者) この本は文明社会のためのサバイバル・マニュアルだ。 ――ダニエル・エルズバーグ(平和運動家、元軍事アナリスト) 現実的かつ実践的なグローバル・グリーンニューディール構想を、二人の重鎮思想家は説得力をもって展開している。 ――ジャヤティ・ゴーシュ(ジャワハルラール・ネルー大学教授、経済学者) 気候危機は解決できる。世界で最も引用されている存命中の知識人ノーム・チョムスキーと、世界最大の再エネ投資計画をオバマ政権下で監督したロバート・ポーリンが、気候危機を公正に解決するための「グローバル・グリーンニューディール」構想を語り尽くす。 現実を冷徹に直視する「心の悲観主義」から始まり、その現実をより良い方向へ変えるための政策や行動に基づく「意志の楽観主義」へと到達する。Fridays For Future Japanのメンバーたちによる力強いまえがきと訳者による最新英文資料の紹介を添えた豪華日本語版。 目次 日本語版へのまえがき(Fridays For Future Japan) 序文(クロニス・J・ポリクロニュー) 第1章 気候危機の実像 第2章 資本主義と気候危機 第3章 グローバル・グリーンニューディール 第4章 地球を救うための政治参加 訳者あとがき 目次 日本語版へのまえがき(Fridays For Future Japan) 序文(クロニス・J・ポリクロニュー) 第1章 気候危機の実像 第2章 資本主義と気候危機 第3章 グローバル・グリーンニューディール 第4章 地球を救うための政治参加 訳者あとがき 著者略歴 ノーム・チョムスキー【著】 ノーム・チョムスキー(著) 1928年生。言語学者、批評家、活動家。アリゾナ大学言語学栄誉教授。『統辞構造論』(1957年)において言語学に「チョムスキー革命」をもたらし、その後も生成文法研究の発展を牽引し続けた。エドワード・ハーマンとの共著『マニュファクチャリング・コンセント』(1988年)では自由民主主義社会における思想統制のメカニズムを分析した。またベトナム反戦運動では中心的な役割を担い、それ以降も各地の独立メディアと協力して様々な草の根運動に協力し続けてきた。主に自国アメリカの国内外での強権主義に対して、アナーキズム思想と大量の歴史的資料に基づいて重厚な批判を展開している。存命中の学者としては世界で最も多く引用されている。ウェブサイト:https://chomsky.info/ ロバート・ポーリン【著】 ロバート・ポーリン(著) 1950年生。経済学者。マサチューセッツ大学アマースト校経済学特別教授。オバマ政権のエネルギー省で2009年アメリカ復興・再投資法のグリーン投資分野の政策顧問を務め、公共投資としては世界史上最大規模となる約900億ドルという金額を運用し、世界最大規模の風力発電基地や最先端の太陽光発電所を含む10万件以上の事業に資金提供を行った。また国際労働機関(ILO)や国連工業開発機関(UNIDO)を含む多くの諸団体の顧問も歴任した。ウェブサイト:https://www.umass.edu/economics/pollin Fridays For Future Japan【著】 Fridays For Future Japan(まえがき) 気候危機の公正な解決を目指す国際運動「未来のための金曜日」の日本勢。2018年8月にグレタ・トゥーンベリを筆頭に若い活動家たちが運動を立ち上げ、2019年2月には日本でも発足した。2019年9月の世界気候ストライキでは600万人から700万人ほどの人々が世界各地で行動を起こした。気候正義をキーワードに政策提言やグローバルアクションを行いつつ、国内外の労働者や少数派と連帯して活動を続けている。ウェブサイト:https://fridaysforfuture.jp/ クロニス・J・ポリクロニュー【著】 クロニス・J・ポリクロニュー(聞き手) 1957年生。政治経済学者、ジャーナリスト、著作家。グローバリゼーション、気候変動、環境経済学、新自由主義批判、そして欧米の政治経済の動向などのテーマについて1000本以上の記事と多くの著作を執筆し、欧米の大学や研究機関で教鞭をとってきた。 早川健治【翻訳】 早川健治(訳) 1989年生。翻訳家、著作家。著書に『Echo and Gróa: Philosophical Dialogues』(Dialectical Books)、英訳書に多和田葉子著『Opium for Ovid』(Stereoeditions)、邦訳書にヤニス・バルファキス著『世界牛魔人―グローバル・ミノタウロス』(那須里山舎)、アンドリュー・ヤン著『普通の人々の戦い』(那須里山舎)などがある。ウェブサイト:https://kenjihayakawa.wordpress.com/
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なぜ戦争をえがくのか
¥2,200
2021/02/22 ISBN: 978-4-909710-15-4 内容紹介 小泉明郎(現代美術家)・諏訪 敦(画家)・武田一義(漫画家)・高村 亮(編集者)・遠藤 薫(工芸家・現代美術家)・寺尾紗穂(音楽家・作家)・土門 蘭(作家)・柳下恭平(編集者)・後藤悠樹(写真家)・小田原のどか(彫刻家)・畑澤聖悟(劇作家・演出家)・庭田杏珠(研究者)・渡邉英徳(研究者) 美術、絵画、漫画、工芸、音楽、小説、写真、彫刻、演劇、研究…… 歴史と記憶と表現をめぐる10の対話。 敗戦から75 年が経過し、当時を知る人の数は年々少なくなりつつある。体験者の記憶を継承することは急務のひとつである。しかし、〈戦争記憶の継承〉とはどういうことなのか。 表現者たちはどのように戦争と出会ったのか。私たちは知らないことをどのように語り継ぐのか。 体験のない人びとによる、体験のない人たちのための、〈記憶の継承〉のかたち。 【目次】 はじめに 小泉明郎『逃れようのないものへの違和感や怒り』 諏訪 敦 『不在を、どこまで〈見る〉ことができるか』 〈旅の記憶 マーシャル諸島共和国〉 武田一義+高村亮『そこにいたであろう人を、みんな肯定したい』 遠藤 薫『不時着と撤退戦/いつもどうしても含まれてしまうこと』 〈旅の記憶 ヴェトナム〉 〈旅の記憶 韓国〉 寺尾紗穂『ニーナたち、マリヤンたちの《コイシイワ》』 土門 蘭+柳下恭平『書くことでたどり着く、想像の外へ』 後藤悠樹『いつも間に合っていないし、いつも間に合っている』 小田原のどか『失敗の歴史、破壊される瞬間と、眠ってしまう身体』 畑澤聖悟『四隻の船と、青森から航路をひらく』 庭田杏珠+渡邉英徳『特別な時間のおわりと、記憶をたどる旅のはじまり』 あとがき 目次 はじめに 小泉明郎『逃れようのないものへの違和感や怒り』 諏訪 敦『不在を、どこまで〈見る〉ことができるか』 〈旅の記憶 マーシャル諸島共和国〉 武田一義+高村亮『そこにいたであろう人を、みんな肯定したい』 遠藤 薫『不時着と撤退戦/いつもどうしても含まれてしまうこと』 〈旅の記憶 ヴェトナム〉 〈旅の記憶 韓国〉 寺尾紗穂『ニーナたち、マリヤンたちの「コイシイワ」』 土門 蘭+柳下恭平『書くことでたどり着く、想像の外へ』 後藤悠樹『いつも間に合っていないし、いつも間に合っている』 小田原のどか『失敗の歴史、破壊される瞬間と、眠ってしまう身体』 畑澤聖悟『四隻の船と、青森から航路をひらく』 庭田杏珠+渡邉英徳『特別な時間のおわりと、記憶をたどる旅のはじまり』 あとがき 著者略歴 大川 史織【著】 1988年神奈川県生まれ。映画監督。慶應義塾大学法学部政治学科卒。マーシャル諸島共和国の日系企業で働きながら、人びとのオーラル・ヒストリーを映像で記録。マーシャル諸島で戦死(餓死)した父を持つ息子の慰霊の旅に同行したドキュメンタリー映画『タリナイ』(2018年)で初監督。編著書に『マーシャル、父の戦場――ある日本兵の日記をめぐる歴史実践』(みずき書林、2018年)。両作品で山本美香記念国際ジャーナリスト賞・奨励賞受賞。
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BIOCITY ビオシティ 77号 福祉を変えるコレクティブデザインの現場
¥2,750
2019/01/07 ISBN: 978-4-907083-52-6 内容紹介 コミュニティデザインのプロ集団として全国で活躍するstudio-Lが、「福祉のデザイン」に注目し、欧州を視察。異なる分野の集合知によって地域に新しい福祉を実践する「コレクティブデザイン」の現場を取材した。全国の精神科病院廃止運動を牽引したイタリアの「社会的協同組合」や、廃材を使ったレッジョ・エミリアの幼児教育、パリの病院跡地に生まれたおしゃれな公共空間などを紹介。世界のチャリティショップ・インデックスも必見。 目次 特集 福祉を変えるコレクティブデザインの現場 studio-L 欧州を訪ねて 企画 studio-L+山崎 亮 6 巻頭言 異なる分野の集合知が生み出す地域と福祉のデザイン 山崎 亮 20 黄色のコンテナで貧困・移民問題を考える フィレンツェの社会的協同組合〈ソシオラボ〉 林 彩華 28 アグリトゥリズモを活かした福祉の新潮流 ボローニャの社会的協同組合〈コーパップス〉 太田未来 36 イタリアの精神科病院廃止を牽引 トリエステの就労生活協同組合〈CLU〉 出野紀子 44 “世界で最も先進的な”初等教育 レッジョ・エミリアの〈レッジョ・アプローチ〉 醍醐孝典 52 廃材を幼児教育に生かす 創造的リサイクルセンター〈レミダ〉 山本洋一郎 60 スローフードの発祥地ブラで生まれた 世界初の〈食科学大学〉 洪 華奈 68 パリ市民を虜にする公共空間 〈レ・グラン・ヴォワザン〉 西上ありさ 76 要らないものが誰かの力になる 世界のチャリティショップ 山崎 亮 ミニ連載 100 ヴィンテージ・アナログの世界 レコード・レーベルの黄金期 ⑲_高荷洋一 104 円珍と書 ③ 讃岐国司解_恵美千鶴子 連載 108 動物たちの文化誌 ㉔ イノシシと日本人_早川 篤 116 イタリアの社会的農業_中野美季 著者略歴 山崎 亮【著】 山崎亮:1973年愛知県生まれ、studio-L代表。2005年studio-Lを設立。地域の課題を地域に住む人たちが解決するための「コミュニティデザイン」の先駆的実践者として、全国で住民参加型の総合計画づくり、建築やランドスケープのデザイン、市民参加型のパークマネジメントなどに取り組む。 西上 ありさ【著】 西上ありさ:1979年北海道生まれ。studio-L創立メンバー。島根県の離島、海士町での集落支援が地域再生の事例として注目される。「野々市市地域包括ケアシステム構築事業」「介護福祉のこれからプロジェクト」など、主に住民参加による総合計画の策定、地域の特産品開発・ブランディング、集落診断・集落支援、地域包括ケアシステムの構築、こうみんかん活動普及事業などを担当。 醍醐 孝典【著】 醍醐孝典:1976年大阪生まれ。studio-L創立メンバー。東北芸術工科大学コミュニティデザイン学科准教授。学生時代から兵庫県家島地区のまちづくりなどに関わる。墨田区食育推進計画、富岡市世界遺産まちづくり、立川市子ども未来センターの運営などを担当。NPO法人ソーシャルデザインラボ理事長。 洪 華奈【著】 洪 華奈:1984年滋賀県生まれ。2006年成安造形大学でメディアデザインを学ぶ。インテリア照明メーカーDI CLASSEを経て、2011年よりstudio-Lに参画。東京を拠点に、立川市子ども未来センター市民活動支援事業、睦沢町上市場地区魅力づくり事業、横浜市都筑区つづきつながりカレッジ運営事業などを担当。 出野 紀子【著】 出野紀子:1978年東京生まれ。2011年よりstudio-Lに参画。現在は、全国で介護・福祉のこれからのしごとについて考えるデザインスクールの運営、並びに2017年にCo-Minkan普及実行委員会を立ち上げ、「つどう・まなぶ・むすぶ」ための施設公民館の普及につとめる。にCo-Minkan普及実行委員会共同代表。 林 彩華【著】 林 彩華:1977年大阪府生まれ。関西大学卒業後、建設コンサルタントを経て、2013年よりstudio-Lに参画。地域のブランディング、職員研修やボランティアの育成、公共施設の運営計画や基礎自治体の総合計画策定などに携わる。土木学会景観デザイン研究編集賞委員会委員(2006-08年)。延岡駅まちプロジェクト、長久手市なでラボ、草津川跡地整備プロジェクト、鳥取県智頭町総合計画策定などを担当。 太田 未来【著】 太田未来:1980年神奈川県生まれ。茨城大学大学院在学中は農村計画を専攻。修了後は株式会社サーベイリサーチセンターを経て2014年よりstudio-Lに参画。公園づくりやパークマネジメント、図書館などの公共施設の活用に関するプロジェクトに関わる。障害者差別解消法の施行に伴い始まった横浜市のO!MORO LIFE(オモロライフ)プロジェクトを担当。
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ソ連歌謡
¥2,530
2018/12/10 ISBN: 978-4-908468-30-8 内容紹介 民謡・クラシック・革命歌だけじゃなかった! 鉄のカーテンの向こう側で グループサウンズ・ポップス・ロック・ディスコ等 あらゆる音楽が鳴り響いていた!! リアルタイムでモスクワ放送を聴き、 現地に通い続けた愛好家が約100アーティストを完全解説!! ★イギリスのビートルズ旋風に匹敵するプガチョワの登場 ★ソ連のフランク・シナトラ、イオシフ・コブゾン ★ソ連の島倉千代子、ワレンチーナ・トルクノーワ ★スラブとラテンの接点で生まれ育った、ソフィヤ・ロタール ★末期ソ連に登場した朝鮮族のロックスター、ヴィクトル・ツォイ ★「東側」でアイドルになったアメリカ人、ディーン・リード ☆「ソ連で最も有名な外タレ、カレル・ゴット」等のコラムも多数 目次 2……まえがき 4……目次 6……凡例 7……第一章 戦中・戦後を彩ったベテランたち 10……人間味あふれる戦時歌謡、クラウディア・シュリジェンコ 12……戦争経験世代の琴線に触れる、マルク・ベルネス 14……モスクワを歌う、ウラジーミル・トローシン 18……民謡歌手として来日したこともあるソ連の美空ひばり、リュドミラ・ズィキナ 20……貴族の血を引き、ズィキナに決して劣らないオリガ・ヴォロネツ 22……アゼルバイジャンが生んだソ連のダンディー、ムスリム・マゴマエフ 26……ソ連のフランク・シナトラ、イオシフ・コブゾン 30……ブレジネフに好かれたミスター戦勝記念日、レフ・レーシェンコ 34……ミスター・トゥロロロ、エドゥアルド・ヒリ 36……ソ連の島倉千代子、ワレンチーナ・トルクノーワ 38……旧ソ連圏なら誰でも歌える「希望」、アレクサンドラ・パーフムトワ 42……兵と国民を鼓舞する、ユーリイ・ボガチコフ 44……現代ソ連の吟遊詩人、ブラート・オクジャワ 48……ピエーハのおばちゃまと60年代ヨーロピアンサウンド 52……若くして逝き、今も愛されているふたりのアイドル、クリスタリンスカヤとゲルマン 54……「反ユダヤ」のために冷遇されたブロツカヤとヴェディシチェワ 57……コラム ソ連で最も有名な外タレ、カレル・ゴット 59……その他の歌手たち 65……コラム 年に一度の歌の祭典番組「ペースニャ」 67……第二章 「停滞の時代」の停滞しなかった音楽 70……日本の歌謡曲にもありそうな、エフゲーニイ・マルトゥイノフ 72……ソ連版グループサウンズ=ВИАブームを牽引したサマツヴェートゥイ 76……コラム 旅先で出会ったサマツヴェートゥイ 80……イギリスのビートルズ旋風に匹敵するプガチョワの登場 86……コラム 1985 年夏、ハンガリー人にプガチョワのことを尋ねてみた 88……おばさんに囲まれるイケメン、ウラジーミル・ミグーリャ 90……ソ連のジョーン・バエズ、ジャンナ・ビチェフスカヤ 92……パステルナークの詩を歌った物理学者ニキーチン夫妻 96……ダビングを通して叫びがソ連全土に伝わった、ウラジーミル・ヴィソツキイ 102……来日して紅白でも歌った驚異の歌声・アレクサンドル・グラツキイ 104……ソ連版グループサウンズブームを支えたВИА(ヴィア) 106……結婚式の定番曲を作り、要人の孫が率いるスタス・ナミン・グループ 108……ペレストロイカに先駆けて自由で開放的な空気感を体現したマシーナ・ヴレーメニ 110……「ミック・ジャガーとミハイル・バリシニコフの中間」と評されたレオンティエフ 114……宇宙船発射を前に乗員を送る場で流される歌「庭の草」を歌ったゼムリャーネ 118……ビートルズ初期を思わせるセクリェト、意味は秘密 120……ペレストロイカ前夜の歌の数々 123……ソ連解体以後に『ソビエト連邦に生まれて』を歌った愛国者ガズマノフ 127……コラム モスクワ放送 131……第三章 映画の中の音楽 134……モスクワの四季と市井を風情豊かに捉えた映像とその音楽、アンドレイ・ペトロフ 140……現代に蘇ったイワン雷帝のコメディで知られる監督ガイダイの音楽担当ザツェーピン 146……チェブラーシカと大児童合唱団、そして児童歌謡とシャインスキイ 150……コラム チェブラーシカとの擦れ違い 152……芸術表現の締め付けから映画音楽で糧を得ていた現代音楽の巨匠シュニトケ 156……30年代のジャズミュージカル『陽気な連中』から80年代の『我らはジャズから』へ 162……ハチャトゥリヤンに師事したセミクラシカル音楽、ミカエル、タリヴェルディエフ 164……「ジプシー」だけではない、エフゲーニイ・ドガ 166……ロシアの平原と望郷への想いを演じ、歌った俳優、ウラジーミル・イワショフ 168……「惑星ソラリス」だけではない、エドゥアルド・アルテミエフ 171……コラム 音楽は旅の友 173……第四章 ソ連の中の諸民族 176……ラトビアから彗星のごとく登場したソ連のYMO、ゾディアーク 180……ソ連最大のヒットメイカー、パウルスとラトビア 184……モスクワ・オリンピックからエストニア独立への道、ティーニス・ミャーギ 188……ベラルーシのフォークロックの雄、ピェスニャールィ 192……スラブとラテンの接点で生まれ育った、ソフィヤ・ロタール 196……グルジアのふたりの歌姫、ブレグワッゼとグヴェルツィッテリ、そしてオレラ 204……グルジア歌謡界の帝王、ワフタング・キカビッゼ 206……ポップスとイスラムの融合、中央アジア 212……末期ソ連に登場した朝鮮族のロックスター、ヴィクトル・ツォイ 215……「東側」でアイドルになったアメリカ人、ディーン・リード 218……コラム 1983 年12 月、モスクワの国営レコード店の西側音楽 220……地図 221……参考文献 222……あとがき
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珈琲焙煎の書
¥1,980
2016/12/16 ISBN: 978-4-908969-00-3 内容紹介 軽井沢とは言え、観光客に気付かれることのない、閑静で美しい信濃追分の森の中にたたずむお店。焙煎の理想環境を求め、この地に根を下ろし、地元のコーヒー通に支持される自家焙煎店カワンルマー。店主の小野善造が自家焙煎と関わって40年。コーヒーの焙煎手順、テクニック、豆の基礎知識、店舗運営、そして抽出法など、本来、ほとんど公開されないプロ焙煎人の奥義を後進養成のために余すことなく書き下ろした。全国50店舗の開業に立ち会い、海外での指導も手がける珈琲マイスターが焙煎を愛する人々に贈る指南の書。 目次 はじめに 一 焙煎とは 二 焙煎の本質 三 焙煎の準備 四 基本的な焙煎方法 五 究極の完全焙煎 六 コーヒーの抽出 七 コーヒーの基礎知識 八 自家焙煎店の開業 最後に 著者略歴 小野 善造【著】 小野善造―軽井沢珈琲倶楽部(株式会社カワンルマー代表取締役) /おの・ぜんぞう 1955年・徳島生まれ・1976年に大阪市で「コーヒー専門店カワンルマー」を開業。翌年より自家焙煎をはじめる。88年には兵庫県で挽き売り専門店を開業。93年には奈良県奈良市に、98年には長野県軽井沢町に店舗を移転。現在に至る。2006年からプロや開業希望者の焙煎指導を本格的にはじめる。また自らの理想を具体化した完全熱風焙煎機の製造とコーヒー豆栽培地でのミネラル栽培の指導も開始。現在、海外店舗の焙煎指導や海外メーカーの依頼で商品開発も手がける。
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世界は映画でできている
¥2,200
2021/03/25 ISBN: 978-4-908523-28-1 内容紹介 映画は誕生のときから〈世界へ開いた窓〉と呼ばれていました。彼方にある世界を覗き見るためのツールとして、重宝されてきたのです……。この本でとりあげた国・地域は、南北アメリカから、ヨーロッパ、アジアまで広範囲に及びます。映画はハリウッドだけでなく、それぞれの国・地域の特性と混ざり合い、独自の文化を発展させていきました。そんな世界の映画文化に触れられるのも、本書の魅力。 目次 【本書の内容から】 イントロダクション …柿沼岳志 映画を見ているのは誰か フランス …ヤニック・ドゥプラド リュミエール、占領下の映画、 ヌーヴェルヴァーグ イタリア …石田聖子 『自転車泥棒』という愛と哀の映画 ドイツ …白井史人 「映画の音」と沈黙のざわめき、 『ゴジラ』と『最後の人』 アメリカ …小川真理子 「夢の工場」と「希望の映画」 スペイン、ラテンアメリカ …野谷文昭 過激な歴史、孤高の監督、多彩な名作 ロシア・ソ連・東欧 …沼野充義 エイゼンシュテイン、タルコフスキー、 歴史とわたりあった百年 中国・香港・台湾 …藤井省三 中国系三大映画圏、それぞれの現代史 ✇イギリス映画 弱者への優しいまなざし=ムーディ美穂 ✇日本映画 『羅生門』と「藪の中」=ライアン・モリソン ✇イスラム圏の映画 『東京ノ回教徒』=松山洋平 ✇北欧映画 「ベルイマンの神」=亀山郁夫 ✇インド映画 多言語とボリウッド=B・R・カンデル ✇東欧映画 「ポーランド派」とアンジェイ・ワイダ゠沼野充義 著者略歴 石田 聖子【編集】 博士(演劇映画学、学術)。専門はイタリア文学・文化、映画学。共著『イタリア文化 55のキーワード』(ミネルヴァ書房)、論文「ピノッキオの身体をめぐって―〈ピノッキアーテ〉と視覚文化」(『イタリア学会誌』69号)など。 白井 史人【編集】 博士(学術)。専門は音楽学、表象文化論、映画の音楽。共著『貴志康一と音楽の近代』(青弓社)、論文「シェーンベルク《映画の一場面のための伴奏音楽》の作曲過程とその背景」(『音楽学』61巻)など。
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甦る鉱山都市の記憶:佐渡金山を世界遺産に
¥1,980
2014/10/06 ISBN: 978-4-907083-17-5 内容紹介 世界最大規模、最長の歴史をもつ金山、その知られざる歴史と農場なる文化──今昔物語集の時代から黄金を生み出してきた島、佐渡。この世界的にも稀有な鉱山都市の歴史と人々の営みを、鉱山史、考古学、都市論、文化・芸術・地域創造など、さまざまな分野から検証する。豪華な執筆陣が、世界遺産にふさわしい「顕著で普遍的な価値」を明らかにした一冊。 目次 巻頭言 佐渡のこころ│岩槻邦男 序章 佐渡鉱山の歴史│宇佐美 亮 第一章 佐渡金山の概要 日本の鉱山研究と佐渡金銀山遺跡│萩原三雄 今に残る佐渡鉱山の遺産群│宇佐美 亮 第二章 座談会 「甦る鉱山都市の記憶 ── 佐渡金山を世界遺産に」 │五十嵐敬喜+岩槻邦男+西村幸夫+萩原三雄+松浦晃一郎 第三章 佐渡の文化と人々のくらし 知られざる佐渡文化の輝き│余湖明彦 〈鉱山絵巻〉が語る佐渡金山│渡部浩二 第四章 世界遺産登録へ向けて 鉱山都市の新たな「堂々たる秩序」│五十嵐敬喜 世界遺産登録をめざす地域の取り組み│北村 亮 総論 佐渡金山、その顕著で普遍的な価値│西村幸夫 著者略歴 西村幸夫【著】 1952 年、福岡市生まれ。東京大学教授。日本イコモス国内委員会委員長、文化庁文化審議会委員、同世界遺産特別委員会委員長。専門は都市計画、都市保全計画、都市景観計画。『西村幸夫 風景論ノート』(鹿島出版会)、『都市保全計画』(東大出版会)など著書多数。 岩槻邦男【著】 1934 年兵庫県生まれ。兵庫県立人と自然の博物館名誉館長、東京大学名誉教授。世界自然遺産候補地の考え方に係る懇談会座長。日本人の自然観にもとづく地球の持続性の確立に向けて積極的に発言している。94 年日本学士院エジンバラ公賞受賞。2007年文化功労者。 五十嵐敬喜【著】 1944年山形県生まれ。日本景観学会会長、弁護士。専門は都市政策、立法学、公共事業論。法政大学教授、内閣官房参与などを経て2014年4月より現職。近年、災害復興の切り札として注目される制度的、思想的概念「現代総有論」を提唱。 松浦晃一郎【著】 1937年山口県出身。外務省入省後、経済協力局長、北米局長、外務審議官を経て94 年より駐仏大使。98 年世界遺産委員会議長、99 年にはアジアから初のユネスコ事務局長に就任。著書に『世界遺産─ユネスコ事務局長は訴える』(講談社)、『国際人のすすめ』(静山社)など。 萩原三雄【著】 1947年 山梨県生まれ。帝京大学大学院教授。帝京大学文化財研究所所長、佐渡金銀山調査指導に関する専門家会議委員。専門は中世考古学・鉱山史。編著書に『日本の金銀山遺跡』(高志書院)、『中世城館の考古学』(高志書院)など多数。 宇佐美亮【著】 1975年埼玉県生まれ。佐渡市世界遺産推進課調査係主任。東海大学文学部史学科考古学専攻卒。佐和田町教育委員会生涯学習課を経て、2005年より佐渡金銀山遺跡の調査に携わり、2009年より現職。 余湖明彦【著】 1964年新潟県生まれ。新潟県教育庁文化行政課世界遺産登録推進室副参事。佐渡高等学校教諭、新潟県教育庁高等学校教育課指導主事、新潟県立文書館副館長などを経て、2013年より現職。専門は日本近世史。 渡部浩二【著】 1970年山形県生まれ。新潟県立歴史博物館主任研究員。主な論文に「佐渡金銀山絵巻の変遷・分類と絵師」(『佐渡金銀山絵巻 絵巻が語る鉱山史』同成社)など。 北村亮【著】 1956年新潟県生まれ。新潟県教育庁文化行政課世界遺産登録推進室長。県教育庁文化行政課埋蔵文化財係長、佐渡市世界遺産推進課長、新潟県埋蔵文化財調査事業団調査課長などを経て、2013年より現職。専門は日本考古学。
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差別の哲学入門
¥2,200
2021/12/04 ISBN: 978-4-910024-02-8 内容紹介 日常にある差別や偏見。どう考えれば、どうすればいいのかに応える待望の本! 差別的な行為、発言、あるいは偏見について、またハラスメントやいじめと差別との相違、アファーマティブ・アクションと逆差別、配慮しているつもりが差別になるというマイクロアグレッションなど、実際、日常で起きている差別や偏見について、どう考えていいのかわからなくなったら、立ち戻るところがようやく見つかった。 本書は「差別とはどういうものか」「差別はなぜ悪いのか」「差別はなぜなくならないのか」の3つの問いを通して、差別について哲学的に考えていきます。本書の基本的なスタンスは、悪質な差別をあたかも問題のない単なる区別かのように偽装しないこと、それと同時に、何でもかんでも差別と呼ぶような言葉のインフレに陥らないようにすること。 世界では盛んな差別の哲学だが、日本の哲学ではこれまで扱われてこなかった。本書は具体的な事例を使った日本では初めての差別の哲学入門書の決定版!! 目次 序章 なぜ「差別の哲学」なのか 第1章 差別とはどういうものか 単なる区別と不当な差別はどう違うのか/区別か差別かの分類のむずかしさ/アファーマティブ・アクションと逆差別/ヘイトスピーチはどういう意味で差別か/中間考察ーー拾いすぎることと拾えないこと/ハラスメントは差別か/いじめは差別か/差別に歴史は必要か 第2章 差別はなぜ悪いのか 四つの答え/差別者の心や態度に問題があるのか(心理状態説) /害が大きいから悪いのか(害説) /自由を侵害するから悪いのか(自由侵害説) /被差別者を貶めるような社会的意味をもつから悪いのか?(社会的意味説) /結局、差別はなぜ悪いのか 第3章 差別はなぜなくならないのか なぜ嘘はなくならないのか/悪気はなくても差別は起こるーー事実による正当化/事実なのだから仕方がない、とはなぜ言えないのか/配慮しているつもりが差別になるーーマイクロアグレッション/差別されていると言えなくなる/反差別主義者も無自覚に差別している/科学との付き合い方/接触理論の着想/ためらいの好機 終章 差別の問題とこれからの哲学 著者略歴 池田喬【著】 1977年生まれ。明治大学文学部准教授。博士(文学)。専門:哲学・倫理学(特に現象学、差別論)。 共著に『フェミニスト現象学入門 : 経験から「普通」を問い直す』(ナカニシヤ出版)、「「人種化する知覚」の何が問題なのか?――知覚予期モデルによる現象学的分析」(『思想』1169号)、共訳書に『差別はいつ悪質になるのか』(法政大学出版局)など。 堀田義太郎【著】 1974 年生まれ。東京理科大学教養教育研究院准教授。専門:哲学・倫理学(特に生命倫理学・差別論)。共著に『レイシズムを考える』(共和国)、論文に「差別と社会集団」(『思想』1169 号)、共訳書に『差別はいつ悪質になるのか』(法政大学出版局)、『傷つける言葉』(明石書店、近刊)等がある。
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マハーバーラタ、聖性と戦闘と豊穣
¥3,850
2020/04/24 ISBN: 978-4-909710-11-6 内容紹介 深遠かつ美しい構造をもつ神話の世界。 アルジュナ、ドゥルヨーダナ、クリシュナ……人間的な魅力を放つ英雄たち。 ウシャナスの不死の術、聖なる飲料ソーマ、最強の武器ブラフマシラスなど、不可思議な秘術・宝物。 そしてヨーロッパ、北欧、日本の神話との謎めいた符合。 巨大な叙事詩に挑む著者の初心であり根幹である13篇の論考に、主筋のあらすじ+180項目の小事典を加える。 目次 はじめに 第Ⅰ部 あらすじ 第Ⅱ部 論考 『マハーバーラタ』の構造 第1章 『マハーバーラタ』のふたつの構造 第2章 ヴァルナからヴィシュヌへ 第3章 神々の不死の起源――アムリタとソーマと蘇生の術 第4章 呪術師ウシャナス 第5章 ビーマはなぜ料理人に変装したのか 第6章 英雄たちの二重のイニシエーション 『マハーバーラタ』と世界の神話の比較 第7章 悪魔と富の比較神話 第8章 乳海攪拌神話とラグナロク――終末の神話 第9章 ゴーヴァンの比較神話 『マハーバーラタ』と日本の神話の比較 第10章 花咲か爺の起源 第11章 マータリの地底界めぐり 第12章 ヒルコとアルナ 第13章 シヴァとスサノヲ――その奇妙な類似 第Ⅲ部 小事典 おわりに 著者略歴 沖田 瑞穂【著】 沖田瑞穂(おきた・みずほ) 1977年生まれ。神話学者。神話学研究所を主宰。学習院大学大学院人文科学研究科日本語日本文学専攻博士後期課程修了。博士(日本語日本文学)。専門はインド神話、比較神話。 『世界の神話』(岩波書店、2019年)、『マハーバーラタ入門』(勉誠出版、2019年)、『インド神話物語 マハーバーラタ』(監訳、原書房、2019年)、『怖い女』(原書房、2018年)、『世界女神大事典』(共編著、原書房、2015年)『マハーバーラタの神話学』(弘文堂、2008年)など多くの著書がある。
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BIOCITY ビオシティ 86号 NbS 自然に根ざした解決策
¥2,750
2021/04/06 ISBN: 978-4-907083-69-4 内容紹介 2021年1月に開催された生物多様性のための「ワン・プラネット・サミット」で、各国首脳が次々に言及し、いま注目が集まる「NbS自然に根ざした解決策」とは何か? その全容を日本で初めて総合的に解説する入門書。NbS誕生の歴史と背景、支援するグリーンファンド、教育ツール、コロナ復興との関係などのテーマのほか、100点以上のカラー写真で紹介する世界の事例は必見。 目次 目次 特集 NbS 自然に根ざした解決策 生物多様性の新たな地平 巻頭言「NbS 生物多様性と気候変動の危機へのソリューション」古田尚也 Chap 1「NbS誕生の歴史と社会的背景」古田尚也 ──NbSは、数十年にわたる自然保護の成功や失敗が基盤となって生まれた。また、世界的な人口増や経済発展、南北格差の縮小、気候変動など関連する様々な地球規模の問題が背景にある。こうした歴史や背景を概説し、NbS誕生の必然性について理解を深める。 Chap 2「IUCNが提案するNbSの世界標準」古田尚也 ──NbSは、数十年にわたる自然保護の成功や失敗が基盤となって生まれた。また、世界的な人口増や経済発展、南北格差の縮小、気候変動など関連する様々な地球規模の問題が背景にある。こうした歴史や背景を概説し、NbS誕生の必然性について理解を深める。 Chap 3「NbSとグリーン・ファイナンス」古田尚也 ──生物多様性保全と資金の歴史を振り返りながら、民間資金と公的資金を組み合わせたブレンド・ファイナンスの仕組みなど、NbSをめぐる新しいファイナンスの側面について解説。 Chap 4「コロナ復興の鍵を握るNbS」ソニヤ・ペーニャ・モレノ(IUCN) ──新型コロナからの世界経済の復興に対して、各国政府が捻出する莫大な予算の使途は、私たちの未来を大きく左右する。IUCNが提唱する「自然に基づくポストコロナ復興イニシアチブ」を紹介。 Chap 5「NbSと持続可能な農業政策」ジョナサン・デイヴィス+ルードヴィック・ラボディエル(IUCN) ──新型コロナからの世界経済の復興に対して、各国政府が捻出する莫大な予算の使途は、私たちの未来を大きく左右する。IUCNが提唱する「自然に基づくポストコロナ復興イニシアチブ」を紹介。 Chap 6「IUCNの生態系レッドリスト」マルコス・ヴァルデラバノ(IUCN) ──絶滅危惧種種のレッドリストを生態系評価に応用した「IUCN生態系レッドリスト」が、世界各地で適用され始めた。その概要を解説し、2021年に発表されたばかりの新しいIUCNの生態系世界類型を紹介。 Chap 7「NbSの教育ツール」ナタリー・ドズワルド+カレン・スドゥマイヤー=リュー(国連環境計画) ──2021年1月に開設され、すでに世界各国から1万人以上の受講生が登録するNbSを学ぶ無料オンラインコースや、世界各地の高等教育機関で活用が始まったEco-DRR、EbAに関する修士課程レベルの教材を紹介。 Chap 8「IUCNの活動」古田尚也 ──1948年に設立され、自然保護に関する世界最大のネットワークを有する国際機関であるIUCNの歴史や概要、その活動と役割を紹介。 Chap 9「世界の多様な事例に学ぶ」古田尚也 ──NbSの個別事例を掲載するウェブや書籍の事例を紹介。また、世界各地の事例を60点以上の写真で紹介し、NbSの様々なアプローチを提示する。 著者略歴 古田 尚也【著】 古田尚也:大正大学公共政策学科教授兼IUCN日本リエゾンオフィス・コーディネーター。1967年神奈川県生まれ。三菱総合研究所在職中の2000–01年に、日本人で初めて国際自然保護連合(IUCN)スイス本部職員となる。2009年にIUCN日本事務所が設立され、責任者として生物多様性に関する国内外の政策展開に携わる。2015年より現職。編・著書に『Asian Sacred Natural Sites』(Routledge, 2016年)、『実践!グリーンインフラ』(日経BP、2019)など。東京大学農学生命科学研究科博士課程単位取得退学。BIOCITY編集委員。 ソニア ペーニャ モレノ【著】 ソニア・ペーニャ・モレノ:IUCNグローバル・ポリシー・ユニットの責任者代理。同部署のグローバル生物多様性政策・ガバナンス・コーディネーターとして約20年間主に生物多様性条約(CBD)を中心としたIUCNの生物多様性政策や国連プロセスを担当。2021年2月より、責任者代理として、IUCNの新しい「自然に基づく復興イニシアチブ」を担当している。 ジョナサン デイヴィス【著】 ジョナサン・デイヴィス:IUCNグローバル・ドライランド・イニシアチブのグローバル・コーデ ィネーター。IUCNの世界農業プログラム、持続可能な土地管理、放牧 地再生、持続可能な牧畜に関する責任者。また、国連砂漠化対処条約に IUCNを代表して参加している。農業経済の博士号を有し、持続可能な 開発と保全に関しアフリカ、アジア、ヨーロッパ各地で25年の経験を 有する。 ルードヴィック ラボディエル【著】 ルードヴィック・ラボディエル:IUCN農業と環境シニア・エキスパート マルコス ヴァルデラバノ【著】 マルコス・ヴァルデラバノ:IUCN生態系レッドリストのプログラムマネージャー。ペルー、エジプト、 レバノンなどでのプロジェクトを経て、2010年からはIUCN地中海事務 所で生態系管理に関するプロジェクトに従事。2020年より生態系レッ ドリストの責任者である現職に就任。
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ウクライナ・ファンブック
¥2,530
2020/02/10 ISBN: 978-4-908468-41-4 内容紹介 旧ソ連・共産主義体制 チェルノブイリ・クリミア占領 う、暗いな… ▼▼▼ 素敵カフェ・お洒落レストラン カラフルな街並み・美男美女 明るいな! 写真家としても活躍するウクライナ国営通信の日本人編集者がその魅力を余すこと無く伝えるフルカラー教養ガイドブック!! 一人あたりGDPがブータンやイラク、フィリピンよりも低い一方、 外国人旅行客数はチェコやベルギーを超えて世界26位の人気渡航先に! カラフルに塗り替えられたソ連式アパートの壁画やSNSで話題になった「愛のトンネル」、宮崎駿監督『ナウシカ』と繋がりのある腐海、そして一面のひまわり畑など想像以上に明るく、綺羅びやかな国ウクライナ。かねてから「欧州のパンかご」と呼ばれ、ボルシチ発祥の地であり、ウクライナ産ラーメンが登場するほどの美酒美肴なグルメ大国。子音・母音の連続を避ける音重視の響きが美しい言語。バンドゥーラやトレンビータで知られ、記録民謡数世界最大級の音楽大国。PayPalやWhatsAppの創始者を輩出するIT立国で、世界最大の輸送機ムリーヤを製造したアントノウ社の拠点。「自由の人」と呼ばれたコサックの末裔達はマイダン革命を成し遂げ、新大統領ゼレンシキーを選出後、いよいよ成長軌道に乗った! 直行便がないのが最大の欠点の、VISAなしで行ける格安天国! 目次 目次 2……はじめに 4……目次 6……基本情報・旅行情報 8……ウクライナ地図 10……ウクライナへ行くには 12……ビザ・宿泊施設の探し方 13……空港からキーウ市中心部への移動 15……市内の移動 16……都市間の移動手段 18……キーウ(キエフ) 東スラヴの文化・宗教・歴史のはじまりの町 50……リヴィウ 諸民族が作った西ウクライナの中心地 60……オデーサ 黒海が香り、歴史建築が並び立つ国際都市 68……ハルキウ 産業と学術が盛んな北東部に位置する第二の都市 72……チェルニウツィー ルーマニアに近く、文化・言語の入り混じる街 76……チェルニヒウ ルーシ時代の建築物が残るウクライナ第二の古都 78……ルーツィク 城がシンボルの西ウクライナ最古の都市 80……リウネ州・愛のトンネル 愛とビールとお城の地方 82……ドニプロ ロケット・産業・アートのある川辺の大都市 86……ザポリッジャ 中洲の拠点で今も鍛えるコサック達 88……マリウポリ アゾフ海に面する宇露戦前線に近い港町 90……ヘルソン州 クリミアと隣接したスイカ名産の自然の宝庫 92……腐海・アラバト砂州・ピンクの湖 『風の谷のナウシカ』とクリミアの思わぬ繋がり 94……チョルノービリ(チェルノブイリ) 再注目されるダークツーリズム 98……村の生活 100……ウクライナ料理 肥沃な黒土を持つ農業大国の本領発揮 106……オデーサ料理 諸民族影響と黒海の恵みの魚介料理 108……クリミア・タタール料理 伝統と追放の中で維持・発展した味 110……ボルシチ 実はウクライナが発祥の代表的民族料理 112……ウクライナ・ビール 歴史と多様性を抱く東欧のビール天国 114……お土産 チョコやマグネットから陶器や民族衣装まで 116……音楽 バンドゥーラやトレンビータで知られ、記録民謡数世界最大級 118……ヴィシヴァンカ 現代も愛される華やかな刺繍の入った伝統服 120……ピサンカ(イースターエッグ) 卵に描かれる古来の色紋様 122……インタビュー ウクライナの現代芸術 イゾリャーツィヤ 126……インタビュー クリミア・タタール文化 クリミアの家 128……ウクライナ語 子音・母音の連続を避ける音重視の言語 130……観光会話帳 ウクライナ語・ロシア語・クリミア・タタール語 132……ウクライナ語とロシア語 並存する2つの異なる言語 136……スポーツ ビロディド、ブブカ、大鵬と多彩な顔ぶれ 138……ウクライナ人とは誰か 「自由の人」と呼ばれたコサックの末裔 141……民族マイノリティー 独自文化・歴史を持つ地域の隠れた主役達 146……クリミア・タタール語 クリミア・ハン国で発展した悠久の言葉 147……タタールと呼ばれる人々 ヴォルガ・タタールとクリミア・タタール ……特別寄稿『タタールスタンファンブック』櫻間瑞希 148……宗教 ウクライナ正教会、ギリシャ・カトリック、多神教の名残も 152……ウクライナ正教会の独立 キーウ・ルーシからの連続性の確認 156……ウクライナ史 様々な大国の間を生きた独自の歴史 156……・コサック時代 165……・ウクライナの民族意識 177……・ウクライナ化とスターリンによる大粛清 186……ロクソラーナ スルタン妃になった「スラヴの人」を意味する奴隷 188……ウクライナ史とロシア史 異なる視点が生む齟齬・対立 190……クリミア史 クリミア・ハン国、ロシアの南下、追放と移管 204……政治 権力者を嫌う、コサック由来の参加型・合議制との親和性 209……経済 一人辺りGDP地域最低水準だがとうとう成長の兆し 211……アントノウ社 現存1機の世界最大の輸送機ムリーヤを製造 212……IT大国 PayPalやWhatsApp、3D-Coatの創始者を輩出 214……模型 一向一揆のRed Boxや木造模型のUgears等個性メーカー 215……日宇関係 クリミア占領以降急接近、北方領土とサムライで親近感 221……参考文献 223……あとがき 著者略歴 平野高志【著】 1981年、鳥取県生まれ。東京外国語大学ロシア・東欧課程卒。2013年、リヴィウ国立大学修士課程修了(国際関係学)。2014〜18年、在ウクライナ日本国大使館専門調査員。2018年より、ウクルインフォルム通信日本語版編集者。キーウ在住。写真家としても活動。
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森林浴
¥2,090
ISBN:9784904402566 内容紹介 森林浴の科学的根拠(エビデンス)、公園森林浴の方法、森林浴旅行での過ごし方、森林浴が行える日本各地の森林、緑地の紹介、自宅で森林浴気分を楽しむ方法などを掲載。自分や家族の健康増進に。森林浴の世界的な第一人者である著者による、森林浴のすべてを網羅した一冊で、この本により、コロナ禍でも誰でも安心して森林浴を行えます。 2018年に、ペンギン・ブックスよりイギリスとアメリカで刊行後、世界36カ国・地域で翻訳版が刊行、アメリカでベストセラーとなった「SHINRIN-YOKU」の日本語版。本書では、原書を日本向けに再構成し、森林浴の最新の情報を大幅加筆しています。 【本書の特徴】 1)メンタルや自律神経を整え、免疫力を増強し、健康増進・生活習慣病の予防に最適な「森林浴」の本。 2)1年通して、近くの公園や緑地で手軽にできる森林浴の方法を、本邦初公開 3)著者は日本の医師で森林浴の世界的な第一人者 4)森林浴の科学的根拠(エビデンス)も、本書の中でわかりやすく說明 5)日本各地の、森林浴ができる森林公園、森林、緑地施設など約70か所を掲載 【推薦のことば】 この本は、下記の先生方に推薦のことばをいただいています。 田尻 孝先生 日本医科大学名誉学長・名誉教授・国際自然・森林医学会(INFOM)顧問 今井通子先生 国際自然・森林医学会(INFOM)会長・医師・登山家 福生吉裕先生 日本未病総合研究所代表理事・日本医科大学連携教授 【目次】 はじめに グラビア ようこそ森林浴へ [1]感覚から科学へ 心身を癒やし、健康にする森林浴効果 [2]公園森林浴 森林浴は、近くの公園でいつでもできる [3]森林浴旅行 日帰りや泊まりがけで大自然の森林へ [4]これからの森林浴 予防医療、治療、リハビリテーション医療への応用 コラム 世界の森林浴事情 森林浴ができる世界の森林浴マップ 全国の森林浴に適した公園一覧 泊まりがけで行きたい森林浴の森 自宅で森林浴の気分を楽しむには? 目次 はじめに グラビア ようこそ森林浴へ [1]感覚から科学へ 心身を癒やし、健康にする森林浴効果 [2]公園森林浴 森林浴は、近くの公園でいつでもできる [3]森林浴旅行 日帰りや泊まりがけで大自然の森林へ [4]これからの森林浴 予防医療、治療、リハビリテーション医療への応用 コラム 世界の森林浴事情 森林浴ができる世界の森林浴マップ 全国の森林浴に適した公園一覧 泊まりがけで行きたい森林浴の森 コラム 自宅で森林浴の気分を楽しむには? 著者略歴 李 卿【著】 医学博士、日本医科大学医師、介護老人保健施設三郷ケアセンター医師、柏まことクリニック医師。森林医学研究会代表世話人。国際自然・森林医学会(INFOM)副会長・事務局長。NPO法人森林セラピーソサエティ理事、世界中医薬連合会森林康養委員会常務副会長。 2001年、米国スタンフォード大学医学部にて抗がん免疫学の研究に専念。帰国後、2004年より森林セラピー研究会設立、農水省の森林浴研究プロジェクトなどに参画し、森林浴健康増進効果研究を推進する。2007年3月、林野庁、森林総合研究所ほか関連学会と連携して「森林医学研究会」を立ち上げ、代表世話人に就任。森林医学・森林セラピー・森林浴の世界的な第一人者として、日本はもとより世界各国で森林浴・森林セラピー・森林医学を普及させ、人々の健康維持・増進と森林資源の有効活用に寄与している。 2018年「SHINRIN−YOKU / Forest Bathing」(PENGUIN BOOKS) を英国と米国で同時刊行し、米国でベストセラーにランクイン。以来、35カ国・地域で翻訳刊行され、本書はその日本語版。
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[決定版]ナチスのキッチン
¥2,970
ISBN:9784907986322 内容紹介 国民社会主義(ナチス)による支配体制下で、人間と食をめぐる関係には何が生じたのか? この強烈なモティーフのもと、竃(かまど)からシステムキッチンへ、近代化の過程で変容する、家事労働、レシピ、エネルギーなどから、「台所」という空間のファシズムをつぶさに検証し、従来のナチス研究に新たな一歩を刻んだ画期的な成果。第1回(2013年度)河合隼雄学芸賞を受賞した、著者の代表作。 目次 序章 台所の環境思想史 1、歴史の基層としての台所 2、テイラー・システムとナチズム 3、台所の変革者たち 4、 台所をどうとらえるか──定義とアングル 第1章 台所空間の「工場」化──建築課題としての台所 1、ドイツ台所小史──「煙と煤」から「ガスと電気」へ 2、ドイツ台所外史──「キッチンの集団化」という傍流 3、第一次世界大戦の衝撃──集団給食の登場 4、フランクフルト・キッチン──「赤いウィーン」から来た女性建築家 5、考えるキッチン──エルナ・マイヤーの挑戦 6、ナチス・キッチン? 7、労働者、約一名の「工場」 第2章 調理道具のテクノロジー化──市場としての台所 1、電化される家族愛──快適、清潔、衛生的 2、台所道具の進歩の背景 3、ニュアル化する台所仕事──人間から道具へ 4、市場化する家事──消費者センター「ハイバウディ」の歴史 5、報酬なきテイラー主義の果てに 第3章 家政学の挑戦 1、家政学とは何か 2、家政学の根本問題──『家政年報』創刊号 3、家政学の可能性と限界──『家政年報』1928?1932 4、家政学のナチ化──『家政年報』1933?1935 5、家政学の戦時体制化──『家政年報』1939?1944 6、家政学が台所に与えた影響 第4章 レシピの思想史 1、ドイツ・レシピ小史 2、読み継がれる料理本──食の嗜好の変化のなかで 3、企業のレシピ──ナチズムへの道 4、栄養素に還元される料理 第5章 台所のナチ化──テイラー主義の果てに 1、台所からみたナチズム 2、「第二の性」の戦場 3、「主婦のヒエラルキー」の形成──母親学校、更生施設、そして占領地へ 4、無駄なくせ闘争 5、残飯で豚を育てる──食糧生産援助事業 6、食の公共化の帰結 終章 来たるべき台所のために 1、労働空間、生態空間、信仰の場 2、台所の改革者たちとナチズム 3、ナチスのキッチンを超えて 註 参考文献 「食べること」の救出に向けて──あとがきにかえて 針のむしろの記──新版のあとがきにかえて --------- 付録1 ベストセラーの料理本 付録2 ダヴィディス著『日常的かつ洗練された料理のための実用的料理本』の版別レシピ構成 付録3 ハーン著『市民の台所のための実用的料理本』の版別レシピ構成 人名索引 477 著者略歴 藤原 辰史【著】 1976年、北海道に生まれ、島根県で育つ。京都大学大学院人間・環境学研究科博士後期課程中途退学。博士(人間・環境学)。京都大学人文科学研究所准教授。専攻は、食の思想史、農業史。 著書に、『食べること考えること』(共和国、2014)、『稲の大東亜共栄圏』(吉川弘文館、2012)、『カブラの冬』(人文書院、2011)、『ナチス・ドイツの有機農業』(柏書房、2005。新装版、2012。第一回日本ドイツ学会奨励賞)、『第一次世界大戦を考える』(編著、共和国、2016)、『第一次世界大戦』(全四巻、共編著、岩波書店、2014)、 『大東亜共栄圏の文化建設』(共著、人文書院、2007)、『食の共同体』(共著、ナカニシヤ出版、2008)など、共訳書に、フランク・ユーケッター『ドイツ環境史』(昭和堂、2014)、エルンスト・ブロッホ『ナチズム』(水声社、2008)がある。
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Distance わたしの#stayhome日記
¥1,650
ISBN:9784910422022 内容紹介 2020年4月の緊急事態宣言以降、ソーシャルディスタンスが当たり前になっていく人々の様子、街の様子を、丁寧に、静かに描き続けた今日マチ子さん。頑張る人にそっと寄り添うような視点で描かれた一冊です。 漫画家・今日マチ子さんの想いが詰まった1年間の日記のような作品集。 著者略歴 今日マチ子【著】 東京都出身。東京藝術大学、セツ・モードセミナー卒。自身のブログで、ほぼ毎日更新している1ページのショートマンガ『センネン画報』が単行本化され注目を集める。2005年に第1回「ほぼ日マンガ大賞」入選。2006年と2007年に『センネン画報』が文化庁メディア芸術祭「審査委員会推薦作品」に2年連続で選出。2010年に『cocoon 』、2013年に『アノネ、』がそれぞれ、文化庁メディア芸術祭「審査委員会推薦作品」に選出。2014年に『みつあみの神様』で手塚治虫文化賞新生賞、2015年に『いちご戦争』で 日本漫画家協会賞大賞(カーツーン部門)を受賞。その他の作品に『みかこさん』『かことみらい』『U』『5つ数えれば君の夢』など多数。
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戦争論
¥3,960
ISBN:9784867221044 紹介 歴史学、国際関係史の碩学が2018年BBCのラジオ講義「リース・レクチャー」をもとに書き下ろした2020年「ニューヨーク・タイムズベストブック10」入選の人文書、はやくも邦訳! 戦争を真正面からとらえ、世界中を古今東西、縦横無尽に駆け回り約400のテーマを簡潔、丁寧に論じた戦争全般についての基本図書。 「読みやすく説得力がある。マーガレット・マクミランの新たな傑作である」(ハーバード大学教授(ジョーゼフ・S・ナイ・ジュニア) 「重要な本であり戦争が社会のあらゆる面に入り込んでくる印象的な様を気づかせてくれる。読んで学ぶことが多い。」ジョージ・シュルツ(元米国国務長官) 〈目次〉 序 第1章 人間と社会と戦争 第2章 戦争の理由 第3章 方法と手段 第4章 近代の戦争 第5章 戦士をつくる 第6章 戦闘 第7章 一般市民 第8章 制御不能なもの(戦争)を制御するために 第9章 想像と記憶のなかの戦争 結び 目次 〈目次〉 序 第1章 人間と社会と戦争 第2章 戦争の理由 第3章 方法と手段 第4章 近代の戦争 第5章 戦士をつくる 第6章 戦闘 第7章 一般市民 第8章 制御不能なもの(戦争)を制御するために 第9章 想像と記憶のなかの戦争 結び 著者プロフィール マーガレット・マクミラン (マーガレット マクミラン) (著) オックスフォード大学国際関係史エメリタス・プロフェサー、トロント大学教授。 オックスフォード大学で博士号取得。1975年ライアソン大学歴史学部、2002年トロント大学トリニティーカレッジ学長。2007年〜2017年オックスフォード大学セント・アントニーズ・カレッジ学長。 著書に2001年、Paris 1919 : Six Months that Changed the World (イギリスではPeacemakers、邦訳『ピースメイカーズ?1919年パリ講和会議の群像』(上・下)稲村美貴子訳、芙蓉書房、2007年)でサミュエル・ジョンソン賞、ダフ・クーパー賞、PENヘッセル・ティルトマン賞など受賞。また、2013年のThe War that Ended Peace (2014)(邦訳『第一次世界大戦?平和に終止符を打った戦争』滝田賢治監修、真壁広道訳、えにし書房)ではショーネンシー・コーエン賞、パディー・パワー・ポリティカル・ブック賞、インターナショナル・ブック・オブ・ザ・イヤーなどを受賞。他にWomen of the Raj (1988, 2007); Nixon in China: Six Days that Changed the World (イギリスではSeize the Hour: When Nixon Met Mao)、The Uses and Abuses of History (2008)(邦訳『誘惑する歴史』真壁広道訳、えにし書房、2014年); Extraordinary Canadians: Stephen Leacock (2009)、History’s People (2015)(邦訳『ヒストリーズ・ピープル』真壁広道訳、えにし書房、2018年)がある。 現在ロイヤル・ソサエティー・オブ・リテラチャー・フェロー、トロント大学トリニティーカレッジ名誉フェロー、オックスフォード大学レディー・マーガレット・ホール、セント・ヒルダ・カレッジ、セント・アントニーズ・カレッジ名誉フェローなどを務める。2015年にはカナダでコンパニオン・オブ・ジ・オーダー・オブ・カナダ、2018年にはイギリスでポリティカル・スタディーズ・アソシエーション賞など、数々の賞を受賞している。 真壁 広道 (マカベ ヒロミチ) (訳) 1957年生まれ。1981年一橋大学社会学部卒。翻訳家。 訳書:マーク・ボストリッジ『1914:運命の年?第一次世界大戦開戦時のイギリス社会』(えにし書房、2019年)、マーガレット・マクミラン『ヒストリー・ピープル?人格と個性が歴史を変える』(えにし書房、2018年)、マイケル・R・マラス『ホロコーストに教訓はあるか?ホロコースト研究の軌跡』(えにし書房、2017年)、マーガレット・マクミラン『第一次世界大戦??平和に終止符を打った戦争』(滝田賢治監修、えにし書房、2016年)、マーガレット・マクミラン『誘惑する歴史?誤用・濫用・利用の実例』(えにし書房、2014年)、A.J.P.テイラー『トラブルメーカーズ?イギリスの外交政策に反対した人々1792‐1939』(法政大学出版局、2002年)他。
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効果がないどころか超有害! ワクチンの罠
¥1,540
予防接種は打ってはいけない! 子宮頸がん、インフルエンザ、風疹、日本脳炎、ポリオ…… あらゆるワクチンは効果がないどころか超有害! その正体は、「闇の権力」と巨大製薬利権が推進する、 身の毛もよだつ「病人大量生産システム」だった。 250万部ベストセラー『買ってはいけない』の著者が教える、 医者に殺されない心得。 ◎「子宮頸がん」の原因はウィルスではなかった ◎効果ゼロのインフルエンザ・ワクチン ◎風疹は三日で治る「軽度の感染症」 ◎ウシ、ブタ、トリ……「獣の血」が体内に ◎後遺症の本当の恐ろしさを知ってほしい ◎「ワクチン総本山」厚労省を問いただす! ◎「予防接種の父」ジェンナーの大罪 ◎七三一部隊??人体実験とワクチンの闇 ◎ワクチン詐欺のルーツはナチスにある ◎医療マフィアが推進する「人口削減計画」 ◎ビル・ゲイツ財団の「真の狙い」とは ◎ワクチン「強制接種」の時代がやってくる ◎医療の「九割」がなくなれば健康になる きっと本書で、あなたのワクチンに対する常識は崩壊したでしょう。 現代医療に対する信頼も崩壊したはずです。 それはある意味で、絶望的とも思えます。 しかし、その瓦礫の中から希望の芽が大地に息吹き、 大きく空に向かって育っていくのです。(本書より)
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古民家への道
¥2,640
内容紹介 「古民家再生」宣言 「民家」には純粋な日本の世界があります。 外来の手法に陥らず、他国の模倣に終わらず、すべて をこの国の自然と伝統から汲んで、日本の存在を鮮やかに示しています。 おそらく美しさにおいても、丈夫さにおいても日本の独創性を最も顕著に示しているのは各地に残る伝統「民家」でしょう。 「民家」には、自然から生み出された健康で素朴な、実用の美を見ることができます。古い「民家」の前に立つと、無名の職人たちの声が聞こえるようです。人々の生活の日常がよみがえってきます。 無作為と無心の純粋な用と美の姿があるからです。 わたしたちは長らく、日本建築の本流が「民家」を貫いてきたにもかかわらず、あまりにも普通で 身近なものとして気付かずにいました。すすんでその技術と美しさを引き継ごうとしてこなかったのです。 このままでは、世界に誇る技術と美を失うことになります。 いまこそ、埋もれていた「民家」に光を当てる時です。新しい価値を見出し、ありのままの再生と あたらしい建設を進める時です。 注・本宣言文は、「日本民藝美術館設立趣意書」「趣旨」(大正十五年)に感銘を受け、筆者による加筆により宣言文としております。 日本エコハウス大賞2019 リノベーション部門 大賞受賞作品掲載 目次 古民家再生宣言 はじめに 序 章 美しい日本の民家 古民家に住みたい 民家は長生き 民家は美しい 民家はパッシブデザイン 第一章 民家の仕組みと構造 伝統構法と民家 民家は気候風土がつくる 日本の建物は軸組でつくる 「貫はやめてはいけない」 足固めの再発見 大原幽学の土台併用足固め 木と木を編む 胴差しはなかった 筋違いは風対策から地震対策に変わった 石場置きは免震か 第二章 民家再生の理念 価値の再発見 民家は再生機構を持っている 民家再生の意義 古民家を読む 実測は発見の源 再生のツボ 古材の循環 新しい息吹を吹き込む 美しいをつくる 第三章 民家再生の課題 リフォーム時代の混迷 耐震設計の基本 古民家と現代住宅の違い 限界耐力設計という方法 改修方針の確立 維持管理を容易にする 第四章 民家再生の実践 耐震改修から温熱改修まで 事例一・古河の三階蔵「石蔵の美術館」 事例二・鷹栖の家「江戸・大正・平成の改修」 事例三・宇都宮の古民家モダン「ホテルのようにつくる」 事例四・かやぶきの家「みんなで葺き替えた茅」 事例五・田舎暮らしを楽しむ家「繭小屋を住まいに再生」 事例六・あきる野の家「杣人の家をアトリエに再生」 事例七・やなぎや薬局「豪雪地帯のワンルーム」 事例八・まちつくり施設「住民参加で再生したつくり酒屋+銀行」 事例九・南房総の家「耐震エコリフォーム」 事例十・おもてなしの古民家「集落を再生・再現する」 事例十一・古民家ホテル+レストラン「鎌倉古今」 事例十二・ 八王子の古民家再生「高ハッポウのある家」 事例十三・本陣薬局「エアコン一台で暖める六五坪の平屋」 第五章 失われた百五十年 木の家は地震に弱いか 日本建築の欧米化 関東大震災と耐震壁 戦後復興と高度経済成長時代の家づくり 阪神・淡路大震災の衝撃 東日本大震災の教訓 Eディフェンスの実大実験 新たな解析法 あとがき これからの日本の家をつくる 温熱環境を向上させる 著者略歴 松井郁夫【著】 1955年 福井県大野市生まれ 1977年 東京芸術大学美術学部卒業・工業デザイン専攻 1979年 東京芸術大学大学院美術研究科修了 環境造形デザイン専攻株式会社現代計画研究所入社 都市計画・アーバンデザイン担当 本郷台駅前広場設計担当(横浜市) 1985年 松井郁夫建築設計事務所設立 1992年 まちづくりデザイン室併設 女子美短大講師 1993年 有限会社 松井郁夫建築設計事務所設立 東京芸術大学講師 金沢工芸大学講師 内閣府地域伝導師 2003年 ものつくり大学講師 国土交通省大工育成塾講師 2006年 株式会社松井郁夫建築設計事務所に変更 2009年 一般社団法人ワークショップ「き」組代表理事に就任 2011年 一般社団法人 住宅医協会理事 一般社団法人地域素材利活用協会理事
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人と数学のあいだ
¥1,980
ISBN:9784798701837 内容紹介 ○書評 「日本経済新聞」2022年1月22日・朝刊 =================== 「数学を学ぶことは、人間を学ぶこと」 数学は、非常に難しく、とっつきにくいものだと思われがちです。 たしかに現代の数学は抽象的で、技術的にも高度なものです。 大学はおろか中学・高校の数学で挫折してしまったという方も多いかもしれません。 しかし、実は数学は、私たちの身の回りの至るところに浸透しています。 スマートフォンなど日々使用している機器はもちろん、社会活動や人と人とのつながりにとっても、重要な基盤となっている。つまり、数学を使うと使わざるとにかかわらず、非常に身近なものだということです。 本書は、数学者・加藤文元と、異分野の識者4人との対談を収録したものです。 川上量生さんとはビジネス、 竹内薫さんとは物理学・プログラミング、 岩井圭也さんとは小説、 上野雄文さんとは脳科学、 ……を通して、数学と人間とのかかわり、そして数学の新たな可能性を探っていきます。 必ずしも数の計算や命題の証明をしなくても、数学の面白さ・奥深さは味わえる。 本書を通して、そのことを体感していただけるはずです。 目次 はじめに??数学を学ぶことは人間を学ぶこと 社会の至るところに浸透している数学 数学を学ぶことは人間を学ぶことである 数学を楽しむということ 数学するとは生きること??竹内薫さん 数学と孤独??岩井圭也さん 数学と脳??上野雄文さん コンテンツとしての数学??川上量生さん 第1章 数学することは、生きること 加藤文元×竹内 薫 数学とプログラミングとクリエイティビティ ルービックキューブで「群論」が分かる? 自分で「発見」することの大切さ 数学は人間が生み出したのか、自然にあるものか 数学はすごい、でも物理学もすごい 未来の数学の姿 第2章 数学と文学の交差点??すべての表現者は孤独か? 加藤文元×岩井圭也 なぜ、数学者を題材に小説を書こうと思ったのか 天才数学者の孤独 共同で革新的アイデアを生み出すことは可能か 作家の孤独 孤独とストイックの違い 「共鳴箱」の必要性 数学と文学の共通項 第3章 数学と脳科学??数学者の精神と脳科学の数理 加藤文元×上野雄文 脳から数学を読み解く ガロアの死亡診断書 「数学脳」はあるのか? 数学と視覚の関係 数学者も言葉を通して考える 数学における〈正しさ〉とは何か 野山を駆け回ることと発想力 機械に数学はできるか 数学が「一つ」であること 人間の脳は、どのように抽象概念を手に入れたか 第4章 数学は「役に立つ」のか? 加藤文元×川上量生 数学という最高のエンターテインメント 数学はビジネスの役に立つのか プログラムや法律の複雑度を「幾何学的」思考で測る 現代数学は「非可逆圧縮」された情報だと考えられる? 現代数学の可能性を探る??古典数学と現代数学の違い 「空間化」することの意味 数学における空間の考え方の変遷 著者略歴 加藤 文元【著】 1968年、宮城県生まれ。東京工業大学理学院数学系教授。97年、京都大学大学院理学研究科数学数理解析専攻博士後期課程修了。九州大学大学院助手、京都大学大学院准教授などを経て、2016年より現職。著書に『ガロア 天才数学者の生涯』(角川ソフィア文庫)『物語 数学の歴史?正しさへの挑戦』『数学する精神?正しさの創造、美しさの発見』(以上、中公新書)『数学の想像力?正しさの深層に何があるのか』(筑摩選書)、『宇宙と宇宙をつなぐ数学?IUT理論の衝撃』(KADOKAWA)、 『天に向かって続く数』( 共著、日本評論社)など。 岩井 圭也【著】 小説家。1987年生まれ。北海道大学大学院農学院修了。2018年『永遠についての証明』で第9回野性時代フロンティア文学賞を受賞(KADOKAWAより刊行)。著書に『文身』(祥伝社)、『水よ踊れ』(新潮社)、『この夜が明ければ』(双葉社)などがある。 上野 雄文【著】 1995年九州大学医学部卒業。博士(医学)。独立行政法人国立病院機構肥前精神医療センター臨床研究部長・医師養成研修センター長、九州大学医学部臨床教授、NPO法人 数理の翼理事長。専門は臨床精神医学、脳生理学。 川上 量生【著】 1968年愛媛県生まれ。91年京都大学工学部卒業。97年8月ドワンゴを設立。株式会社KADOKAWA・DWANGO代表取締役会長を経て、現在はKADOKAWA取締役、ドワンゴ顧問、学校法人角川ドワンゴ学園理事などを務める。 竹内 薫【著】 サイエンス作家。1960年生まれ。東京大学教養学部教養学科、同大学理学部物理学科卒業。マギル大学大学院博士課程修了(高エネルギー物理学専攻、理学博士)。フリースクール「YES International School」校長も務める。著書に『99・9%は仮説』(光文社新書)、訳書に『WHAT IS LIFE? 生命とは何か』(ポール・ナース著、ダイヤモンド社)などがある。