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ガイサンシーとその姉妹たち/チョンおばさんのクニ[DVD]【ライブラリー版】
¥22,000
ISBN: 978-4-901510-64-6 内容紹介 カラー/LBビスタ・スタンダードサイズ/片面2層/本編170分(80分+90分)/日本語字幕(ON/OFFなし) □購入施設内での、上映・個人の視聴・個人への施設外貸出、いずれも可能。 ----------------------- 企画・制作・発行/シグロ 発売/トランスビュー ----------------------- 二度と悲惨な戦争を繰り返さないために、 真実を直視し想像力を持ってお互いの歴史に向き合うため、 日中を行き来してきた、中国人監督が記録した人々の姿— 「ガイサンシーとその姉妹たち」 日本軍が中国山西省で行った性暴力の実態と、苦しみ続ける戦争被害女性の現在を本人たちへのインタビューで記録する。 (2007年・日本・80分) 「チョンおばさんのクニ」 日本軍の慰安婦として連行され、七十歳を過ぎるまで中国で暮してきたチョンおばさん。もう一度故郷をみたいという宿願がかない韓国へ渡る彼女を追ったドキュメント。 (2000年・日本・90分) 著者略歴 班 忠義【著】 1958年中国・撫順市生まれ。82年黒龍江大学卒業。上智大学大学院、東京大学大学院研究生を経る。著書に、『ガイサンシーとその姉妹たち』(梨の木舎)、『曽おばさんの海』(朝日新聞社・第7回ノンフィクション朝日ジャーナル大賞受賞)など。
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鎌倉仏教展開論
¥4,180
ISBN: 978-4-901510-59-2 内容紹介 鎌倉時代を、親鸞・道元・日蓮らが代表する新仏教の時代と見るのは、一面的な見方にすぎない。鎌倉仏教観を変えた顕密体制論をさらに超えて、この時代の思想を総合的に捉えようとする斬新、意欲的な論集。 『鎌倉仏教形成論』(法藏館刊)につづき、中世精神史の新たな見方を提示する。 目次 序 章 鎌倉仏教をどう見るか Ⅰ 方法と概観 第一章 日本宗教史の中の仏教 一 鎌倉新仏教中心史観から顕密体制論へ 二 日本宗教史における仏教の位置づけ 第二章 鎌倉仏教の形成と展開 一 方法論をめぐって 二 実践と倫理 三 修行と教学 四 王権と神仏 Ⅱ 鎌倉仏教の形成 第三章 本覚思想をめぐって 一 本覚思想と密教 二 本覚思想の定義と類型 第四章 浄土教の思想 一 浄土教における現世と来世 二 法然の『選択本願念仏集』撰述とその背景 第五章 栄西における密と禅 一 栄西—密から禅・戒へ 二 栄西はどのように禅を伝えたか Ⅲ 鎌倉仏教の展開 第六章 日蓮の真偽未決遺文をめぐって 一 遺文の真偽論をめぐって 二 『三大秘法抄』—宗教と国家 三 最蓮房宛遺文—本覚思想との関係 第七章 密教からみた諸宗—頼瑜の諸宗観 一 『諸宗教理同異釈』 二 『顕密問答鈔』 第八章 無住の諸行並修思想 一 『聖財集』にみる無住の実践仏教 二 『聖財集』における四句の体系 第九章 『夢中問答』にみる夢窓疎石の思想 一 夢窓疎石とその思想史的位置づけ 二 『夢中問答』の思想 第十章 仏教と中世神道論—神・仏・天皇論の展開 一 仏教から見た歴史と天皇—『愚管抄』を中心に 二 中世神道における天皇論—慈遍を中心に 結 章 中世から捉え返す思想 あとがき 初出一覧 索 引 著者略歴 末木 文美士【著】 1949年、山梨県甲府市に生まれる。1978年、東京大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得。現在、東京大学大学院人文社会系研究科教授。専攻、仏教学、日本思想史、日本宗教史。仏教を生きた思想として再構築することを目指し、また仏教を含めた全体的な日本宗教史を構想、さらには現代倫理の問題までを射程に入れて、その著作は一作ごとに大きな波紋を呼び活躍が注目される。 著書に、『近代日本の思想再考1・明治思想家論』『近代日本の思想再考2・近代日本と仏教』『思想としての仏教入門』(トランスビュー)、『日本仏教史—思想史としてのアプローチ』(新潮社)、『日本宗教史』『解体する言葉と世界—仏教からの挑戦』『「碧巌録」を読む』(共に岩波書店)、『仏教VS倫理』(筑摩書房)、『鎌倉仏教形成論—思想史の立場から』(法蔵館)など。編著書に『日本の仏教』第1期・第2期(法蔵館)、『岩波仏教辞典』第2版、『岩波講座 宗教』、『現代語訳 碧巌録』(上・中・下、岩波書店)ほか多数。
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漱石の森を歩く
¥3,080
ISBN: 978-4-901510-57-8 内容紹介 漱石はなぜ新しいのか、3つの絵の話、晩年の心境、など漱石の豊かな森に分け入り、江藤淳の漱石研究の驚くべき盲点、荒正人編「漱石文学全集」の不思議、ほか貴重な発見、卓見を織り交ぜつつ、散策の愉しみを尽くす。 目次 第一章 漱石はなぜあたらしいのか はじめに 漢籍と合理主義 四つの講演 「昔の型」 しなやかさの根本 恋愛の見方 中味にふさわしい形式 第二章『漾虚集』のこと お気に入りのフレーズ シェイクスピアと『方丈記』 「漾虚」の意味 本文の確定 「二つの初版」の謎 第三章 烈士喜剣の碑 江戸時代の書物 『鶉籠』という書名 鶴梁の碑文と幻の碑 「間隔論」をめぐって 『峡中紀行』抜き書き 「皆川流」の虚実 第四章 三つの絵 (一)ホルマン・ハント作「イザベラとメボウキの鉢」 『文学論』の成立まで 形式論の講義 「文学的内容の形式」 メボウキへの「転置」 週末の古書市にて (二)ジョシュア・レノルズ作「悲劇のミューズに扮したシドンズ夫人」 十八世紀イギリスの肖像画 「fに伴ふ幻惑」をめぐって 「ダリッチ美術館展」のカタログ (三)ターナー作「ポリュフェモスを愚弄するユリシーズ」 留学中の読書 レッシング『ラオコーン』への書き込み クライマックスをめぐって 絵画と文芸 美と醜の描き方 読書の影響 第五章 晩年のこと 遺愛の書画 良寛探求 結城素明との交流 漢詩の制作 閑適への思い 素人と玄人のあいだ 「文学者夏目漱石」として あとがき 人名索引 著者略歴 秋山 豊【著】 1944年生まれ。1968年、東京工業大学卒業。同大学付属工業材料研究所助手を経て、1972年、岩波書店に入社。主に理系の単行本・講座・辞典の編集に従事。のち全集編集部に移り、1993年に刊行が開始された新しい『漱石全集』の編集に従事。2004年、同社を停年退職、現在に至る。著書に『漱石という生き方』(トランスビュー、2006年)、論文に「漱石晩年の一面」(大東急記念文庫『かがみ』第36号,2003年)がある。
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かえりみち
¥1,760
ISBN: 978-4-901510-55-4 内容紹介 あの頃は学校からのかえりみちが冒険だった。子どもの頃には見えていた、日常とシンメトリーするもうひとつの風景。 細密な鉛筆画で描く、はじめてだけども懐かしい森洋子の作品世界。 ◇www.transview.co.jp にて全ページを公開中 著者略歴 森 洋子【著】 1959年、東京生まれ。東京芸術大学美術学部絵画科卒業、1984年、東京芸術大学大学院美術研究科修了。 2000年「たけしの誰でもピカソ」第2回映像アーティストピカソ大賞受賞。受賞作品[KIOKUEIGA]。2001年、東急世田谷線で、森洋子「絵写真展示電車」が運行される。2006年、文化庁メディア芸術祭審査委員会推薦作品「路地裏の鬼」。現在、城西国際大学福祉総合学部助教。
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スプーの日記3 地下鉄の精霊
¥1,760
ISBN: 978-4-901510-56-1 内容紹介 故郷の小さな町から大都会へ逃げ出したスプー。しかしそこには人間の黒い想念が渦巻いていた。スプーは、精霊と共生する地下の人々との暮すうちに、モンスターの正体を見極め、魔術師の役割を悟る。 日本発のスピリチュアルファンタジー「スプーの日記」シリーズ完結編。 著者略歴 なかひら まい【著】 1970年生まれ。セツ・モードセミナー卒業後、雑誌、書籍、インターネットなどでイラスト作品を発表。2005年12月に『スプーと死者の森のおばあちゃん スプーの日記』を刊行し作家活動を開始、2007年6月『スプーの日記2 暗闇のモンスター、2008年1月『スプーの日記3 地下鉄の精霊』を出版する。現在は古代史研究にも領域を広げている。 STUDIO M.O.G.【監修】 なかひら まいを中心としたコンテンツ制作会社。なかひらまいのあらゆる活動のプロデュース、サポートを担当している。これまで映画コラム『SKUNK aud HUGO GO TO MOVIES!』、ケータイコンテンツ『ドレミカフェ』などを制作。他にビーチサッカーやクラシックコンサートなどのイメージキャラクターなども手がける。
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山口昌男の手紙
¥3,080
ISBN: 978-4-901510-54-7 内容紹介 抜群の行動力と旺盛な好奇心で世界中を駆け巡り、知的挑発者として20世紀後半の人文学や芸術に決定的な影響を及ぼした稀代のトリックスター、山口昌男。 編集者として40年にわたり濃密に交流した著者が、その光と陰を、80余通の手紙と回想で綴る。 目次 はじめに 第1章 最初のフィールドから 第1信‐第14信 第2章 飛躍の階梯 第15信‐第31信 第3章 表舞台への登場 第32信‐第43信 第4章 新大陸での冒険 第44信‐第60信 第5章 世界を股にかけた知的放浪 第61信‐第81信 第6章 知の祝祭のゆくえ 第82信‐第84信 終 章 遠ざかる軌跡 とらえ難きヘルメスの往還 手紙一覧 あとがき 人名索引 著者略歴 大塚 信一【著】 1939年、東京に生まれる。63年、国際基督教大学卒業。同年、株式会社岩波書店入社。雑誌『思想』編集部をスタートに、岩波新書(青版・黄版)、「岩波現代選書」「叢書・文化の現在」「新講座・哲学」「河合隼雄著作集」など数々のシリーズ・講座・著作集を世に送る。また84年、編集長として季刊誌『へるめす』(編集同人:磯崎新、大江健三郎、大岡信、武満徹、中村雄二郎、山口昌男)を創刊、海外の著者・出版人にも幅広いネットワークをもち、20世紀後半の人文書繚乱の時代を創出する。90年、編集担当取締役、96年、代表取締役専務(社長代行)、97年〜2003年、代表取締役社長。現在、つくば伝統民家研究会(古民家再生コンサルティング、古材等販売)代表、社会福祉法人日本点字図書館理事、東アジア出版人会議理事。著書に『理想の出版を求めて‐一編集者の回想1963-2003』(トランスビュー)がある。
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リマーク 1997-2007
¥1,980
ISBN: 978-4-901510-53-0 内容紹介 思索とは謎を呼吸することだ。読むとは絶句の息遣いに耳を澄ますことである。 存在そのものに迫る、謎の思索日記。亡くなる前1カ月分の新稿を付した、終わりと見えるところから始まる思索の原型の言葉。 著者略歴 池田 晶子【著】 1960年生まれ。慶應大学文学部哲学科卒業。専門用語による「哲学」についての論ではなく、哲学するとはどういうことかを日常の言葉を用いて示し、多くの読者を得た。代表作の『14歳からの哲学‐考えるための教科書』は、中学国語教科書に紹介されるなど、特に幅広い年代に読まれた。 著書に『14歳からの哲学』『あたりまえなことばかり』(トランスビュー)『新・考えるヒント』『オン!—埴谷雄高との形而上対話』(講談社)『41歳からの哲学』(新潮社)『君自身に還れ』(本願寺出版社)『14歳の君へ』『暮らしの哲学』(毎日新聞社)ほか多数の著作を残し、2007年2月23日死去。
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生きることのレッスン
¥2,200
ISBN: 978-4-901510-51-6 内容紹介 「からだ」に気づき、自分自身の言葉を発し、いのちを充溢させるための実践の軌跡と現場。 戦中戦後に自我の崩壊の危機をのり越えて、からだ全体でかかわりあった体験的な思想に裏打ちされた、「からだとことばのレッスン」の集大成。 目次 第一章 ことばとからだに出会うまで—わが敗戦後史 この人は「ことばがない」のだ/聴覚障害と失語症/一高という場/天皇って何だろう/盛岡と京都での体験/敗戦前後/世界の二重性/二度目の失語体験/魯迅の姿勢/竹内てるよのいのちの闘い/「民主主義」と「人間」の虚妄/作業仮説としてのデモクラシー/体験をどうことばにするか/内発性を求めて/『土』の主人公の怒り/スタニスラフスキーのアクション/主体としての「からだ」/相手が一人だと話せない/追いつめられた「からだ」/ガラスの壁が吹き飛ぶ/「仮設でない生」の現われ 第二章 「八月の祝祭」をめぐって—「人間」になる場 目標は持たない/なぜ組織と運動を拒否するか/パフォーマンスのコラージュ/クラウンの方法/憲法九条と中也の詩をどう読むか/曖昧さをどれだけ明確に描けるか/「負けたこと」に負けない/黒人霊歌の叫び/内発性で読む/「親殺し」のパフォーマンス/自然な反応を封じ込めた近代/レッスンの場のことば/「精神」を求める賭け/「良心」から「内心」へのすりかえ/日本語には文法がない/二つを一時に見る/魔性即仏性/「日本国憲法」のことばと構造/「人間」ということばのイメージ/童謡の「春」はどこに来たか/「人間の誕生」のために 第三章 いのちを劈くレッスン—からだのつぶやきに耳をすます からだに目ざめる試み/からだによるドクサの吟味/内発ということ/変わらざるを得ないから変わる/野口体操との出会いとわかれ/からだの不思議さの体験/存在の志向を知覚する/からだのつぶやきに耳をすます/演歌の歌詞をよく聞けば/面従腹背の教育の源/声の力/からだが消えてゆく/崩壊に向かう青年たちのからだ/変わる「レッスン」 /日本語を発するレッスン/存在そのものが劈かれる/「息合わせ」 /いのちを活きるということ あとがき 著者略歴 竹内 敏晴【著】 1925年、東京に生まれる。東京大学文学部卒業。劇団ぶどうの会、代々木小劇場を経て、竹内演劇研究所を主宰。宮城教育大学、南山短期大学などで独自の人間教育に携わる。その後「からだとことばのレッスン」を創造・実践し現在に至る。著書に『ことばが劈かれるとき』(ちくま文庫)、『「からだ」と「ことば」のレッスン』(講談社現代新書)、『からだ・演劇・教育』(岩波新書)、『癒える力』(晶文社)、『竹内レッスン』(春風社)、『声が生まれる』(中公新書)などがある。
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スプーの日記2 暗闇のモンスター
¥1,760
ISBN: 978-4-901510-52-3 内容紹介 魔術師として、あらたなステージへと歩みだしたスプー。そこに忍び寄る謎のモンスターの影。魔術師とは一体誰のために存在するのか。人々にとって魔術師とは何なのか。 物質文明に向き合い、こころの壁を見つめる精神の物語「スプーの日記」第2作。 著者略歴 なかひら まい【著】 イラストレーターとして活躍。STUDIO M.O.G.でキャラクターなど、種々のデザインを担当する。 著書に『スプーと死者の森のおばあちゃん[スプーの日記]』(トランスビュー)、共著に『スカンク アンド ヒューゴ ムービーガイド』(ぴあ)がある。
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ダライ・ラマ六世 恋愛彷徨詩集
¥2,200
ISBN: 978-4-901510-50-9 内容紹介 戒律を捨てて還俗し、自由奔放な生活を送った異色のダライ・ラマ、ツァンヤン・ギャムツォ。 歴代ダライ・ラマの中で最もチベット人に親しまれている彼が残し、現在も愛唱される珠玉の恋愛詩。本邦初訳。 目次 恋愛詩 チベット主要地図 訳者解説 時代背景 ダライ・ラマ六世の生涯 ダライ・ラマ六世の「秘密」の生涯 恋愛詩の形式 信じる人、信じない人‐化身をめぐって 参考文献 訳者あとがき 著者略歴 ダライ・ラマ六世 ツァンヤン・ギャムツォ【著】 1683年生‐1706年没。ダライ・ラマ五世の死後、幼少より秘密裏に教育を施され五世の死の公表と同時に即位。まもなく還俗し放蕩にはしる。チベットの民衆からは非常に慕われたが清朝に追われ、非業の死を遂げる。 今枝 由郎【翻訳】 1947年生まれ。1974年よりフランス国立科学研究所の研究者として敦煌出土チベット文献の研究に従事、現在は同研究所主任研究員。またブータンの国立図書館の建設に尽力し、1981〜90年までブータン国立図書館顧問。1995年にはカリフォルニア州立大学バークレー校の客員教授を務める。日本語の著書に『ブータン』(大東出版社)、訳書に『囚われのチベットの少女』『幸福と平和への助言』トランスビュー)など。
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チョムスキーとメディア マニュファクチャリング・コンセント[DVD]
¥5,280
ISBN: 978-4-901510-48-6 内容紹介 マスメディアはいかにしてニュースを選別し、反対意見を小さく見せ、政府や大企業のメッセージを伝えているのか— ノーム・チョムスキーの思想と行動を追い、世界中で喝采を浴びた傑作ドキュメンタリー。 (カナダ/1992年/本編167分 特典26分/日本語字幕) 著者略歴 マーク・アクバー【監修】 シラキュース大学で映像製作を学び、ハリウッドでキャリアをスタートした。共同脚本を手掛けたテレビ番組『The Canadian Conspiracy』(1982)はカナダが米国を乗っ取るというドキュメンタリー形式のフィクションで、エミー賞にもノミネート。論争的なテーマと過激な社会批評性で知られる。企業の反社会的な行為を暴いたドキュメンタリー映画『ザ・コーポレーション』(2004)はジェニファー・アボットとの共同監督、共同製作。日本をはじめ20カ国以上で劇場公開され、全世界で25の賞を受賞し大きな反響をよんだ。 ピーター・ウィントニック【監修】 プロデューサー、監督、編集など30年以上もドキュメンタリー映画製作に携わる一方、雑誌にも寄稿。映画史・映画論の講師としても活躍する。マーク・アクバーらと設立した製作会社「ネセサリー・イリュージョンズ」の代表を務め、『チョムスキーとメディア』以降も日本人旅行者の目からカナダを描いた『Ho! Kanada』(1996)、ドキュメンタリーの認識論的限界や可能性に迫った『Cinema Verite』(2000)などの作品を監督、製作。デジタルメディアやインターネットの可能性にも早くから注目、新世代の映像作家を支援している。
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チョムスキー 9.11 Power and Terror [DVD]
¥2,750
ISBN: 978-4-901510-49-3 内容紹介 静かにアメリカの外交政策を批判し続けるノーム・チョムスキーの肉声と姿。世界中で起こる国際テロの構造と、アメリカの相関関係について語ったインタビューと講演、聴衆との対話を記録。鶴見俊輔×C・ダグラス・ラミスの対談映像も収録。 (日本/2002年/本編71分 特典30分/日本語字幕) 著者略歴 ジャン・ユンカーマン【監修】 [監督]ジャン・ユンカーマン(John Junkerman) 1952年、米国ミルウォーキー生まれ。 画家の丸木位里・俊夫妻を取材した『劫火-ヒロシマからの旅-』(1988年)は米国アカデミー賞記録映画部門ノミネート。同時多発テロ後にノーム・チョムスキーにインタヴューした『チョムスキー9.11』(2002年)は世界十数カ国語に翻訳され、各国で劇場公開された。他に、与那国のカジキ捕りの老漁師を描いた『老人と海』(1990年)、エミー賞受賞作『夢窓〜庭との語らい』(1992年)『映画日本国憲法』(2005年)など。現在も日米両国を拠点に活動を続ける。
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ラカンで読む寺山修司の世界
¥4,180
ISBN: 978-4-901510-47-9 内容紹介 寺山修司の特異なスペクタクルがもつ思想性とは何か。 俳句、短歌から演劇、映画まで、創作活動をラカン理論で鮮やかに読み解き、またそれによって、ファルス中心主義の批判を超える、ラカン思想の新たな展開を示す。 目次 序 章 第Ⅰ部 初期作品の精神分析的考察 第一章 十代における句作りの精神分析的考察 はじめに 1 初めての母殺し 2 フォルト・ダー遊びとしての母の句 3 フォルト・ダー遊びとしての孤児の句、蝶の句 4 他者の欲望の設立 5 父の句 6 結論 第二章 デビュー作の模倣問題と鏡像段階 はじめに 1 徴候としてのデビュー作 2 他者の欲望 3 鏡像段階に潜在する狂気 4 封印されたデビュー作 5 鏡像段階の乗り越えと事後的な再構成 6 結論 [第Ⅰ部まとめ] 第Ⅱ部 創作活動の指針としての精神分析 第三章〈反復〉1 短歌形式と神経症 はじめに 1 ラカンの父性隠喩 2 父の名とユダヤ=キリスト教的伝統 3 短歌形式における父性の引き受け 4 結論 第四章〈反復〉2 演劇活動と倒錯 はじめに 1 「母の法」の成立 2 共同体批判としてのマゾヒズム 3 病理としてのマゾヒズム 5 結論 第五章〈反復〉3 俳句形式と精神病 はじめに 1 「作品化」された少年期の俳句 2 自選句集『花粉航海』 3 書き換え作業の指針としての精神病 4 ユダヤ的なものの自己解体 5 結論 [第Ⅱ部まとめ] 第Ⅲ部 思想としての精神分析 第六章 映画装置論『蝶服記』をめぐって はじめに 1 イデオロギーとしての「装置」 2 映画装置論批判 3 作図される対象a 4 対象aのアクチュアリティ 5 結論 第七章 演劇論 A・アルトーの演劇理念の継承をめぐって はじめに 1 アルトーの演劇理念 2 寺山修司の「残酷演劇」 3 ラカンにおける心的装置と反復の考察 4 寺山修司の演劇論 5 結論 [第Ⅲ部まとめ] 終 章 寺山修司の創作活動とラカン理論 あとがき 著者略歴 野島 直子【著】 1957年生まれ。京都大学大学院人間・環境学研究科博士課程修了。専攻は精神分析学。現在、京都造形芸術大学非常勤講師。著書に『孤児への意志—寺山修司論』(法蔵館)、共著に中川米造編『病いの視座—メディカル・ヒューマニティーズに向けて』(メディカ出版)がある。
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マニュファクチャリング・コンセント 1
¥4,180
ISBN: 978-4-901510-45-5 内容紹介 マスメディアはそのシステムのために、事実を伝えることができない。その報じるニュースは、プロパガンダ・モデルの「5つのフィルター」を通過したものだけだ。 「合意の捏造」の形成過程を、膨大な事例を比較検討して解き明かす。 目次 ---第1巻--------- 新版の序 1.プロパガンダ・モデルとは 2.プロパガンダ・モデルのアップデート メディアを支配する二十四の企業/グローバル・メディアの誕生/集中砲火の威力 3.ケーススタディのアップデート 価値ある被害者と価値なき被害者 4.第三世界選挙の正統性をめぐって 5.ローマ教皇暗殺未遂事件 6.インドシナ戦争の真実 アメリカは被害者か侵略者か/化学兵器使用と「黄色い雨」キャンペーン/ヴェトナム戦争史を書き換える/ラオスの人為的大災害/カンボディアと東ティモールのダブ 著者略歴 ノーム・チョムスキー【著】 マサチューセッツ工科大学言語学教授。生成文法理論により20世紀の言語学に「チョムスキー革命」をもたらす。心理学でも、当時優勢だったB・F・スキナーの行動主義的なアプローチを批判し大きな影響を与えた。その一方、60年代のアメリカによるヴェトナムへの軍事介入に反対し、ラディカルな政治批判やメディア批判をくり広げる。著書は80冊を超え、邦訳書も30冊近い。その思想と活動をあますところなく描いたカナダの長編ドキュメンタリー映画『チョムスキーとメディア』(1992)は、世界的な大ヒットを記録した。 エドワード・S・ハーマン【著】 ペンシルヴァニア大学ウォートン校名誉教授。金融業界・企業システムの構造や、企業としてのメディアの構造を研究する。60年代にヴェトナム反戦運動を通じてチョムスキーと知り合う。最初の共著 Counter-Revolutionary Violence : Bloodbaths in Fact 中野 真紀子【翻訳】 翻訳家。訳書にエドワード・サイードの『ペンと剣』(筑摩書房)、『遠い場所の記憶』、『バレンボイム/サイード 音楽と社会』、『オスロからイラクへ 戦争とプロパガンダ2000-2003』(以上みすず書房)、イスラエル・パレスチナ問題でバイナショナリズムを論じたチョムスキーの『中東 虚構の和平』(講談社)などがある。佐藤真監督の映画『エドワード・サイード OUT OF PLACE』の字幕・監修を担当、監督との共著で同じタイトルのコンパニオンブック(みすず書房)も出版している
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マニュファクチャリング・コンセント 2
¥3,520
ISBN: 978-4-901510-46-2 内容紹介 ベトナムからラオス、カンボディアへ拡大するインドシナ戦争の実態を、マスメディアはいかにして書き換え、捏造したか。 「中立公平」を装うメディアが、必然的にプロパガンダに陥る仕組みを解明する現代メディア論の傑作。 目次 ---第1巻--------- 新版の序 1.プロパガンダ・モデルとは 2.プロパガンダ・モデルのアップデート メディアを支配する二十四の企業/グローバル・メディアの誕生/集中砲火の威力 3.ケーススタディのアップデート 価値ある被害者と価値なき被害者 4.第三世界選挙の正統性をめぐって 5.ローマ教皇暗殺未遂事件 6.インドシナ戦争の真実 アメリカは被害者か侵略者か/化学兵器使用と「黄色い雨」キャンペーン/ヴェトナム戦争史を書き換える/ラオスの人為的大災害/カンボディアと東ティモールのダブ 著者略歴 ノーム・チョムスキー【著】 マサチューセッツ工科大学言語学教授。生成文法理論により20世紀の言語学に「チョムスキー革命」をもたらす。心理学でも、当時優勢だったB・F・スキナーの行動主義的なアプローチを批判し大きな影響を与えた。その一方、60年代のアメリカによるヴェトナムへの軍事介入に反対し、ラディカルな政治批判やメディア批判をくり広げる。著書は80冊を超え、邦訳書も30冊近い。その思想と活動をあますところなく描いたカナダの長編ドキュメンタリー映画『チョムスキーとメディア』(1992)は、世界的な大ヒットを記録した。 エドワード・S・ハーマン【著】 ペンシルヴァニア大学ウォートン校名誉教授。金融業界・企業システムの構造や、企業としてのメディアの構造を研究する。60年代にヴェトナム反戦運動を通じてチョムスキーと知り合う。最初の共著 Counter-Revolutionary Violence : Bloodbaths in Fact 中野 真紀子【翻訳】 翻訳家。訳書にエドワード・サイードの『ペンと剣』(筑摩書房)、『遠い場所の記憶』、『バレンボイム/サイード 音楽と社会』、『オスロからイラクへ 戦争とプロパガンダ2000-2003』(以上みすず書房)、イスラエル・パレスチナ問題でバイナショナリズムを論じたチョムスキーの『中東 虚構の和平』(講談社)などがある。佐藤真監督の映画『エドワード・サイード OUT OF PLACE』の字幕・監修を担当、監督との共著で同じタイトルのコンパニオンブック(みすず書房)も出版している。
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理想の出版を求めて
¥3,080
ISBN: 978-4-901510-42-4 内容紹介 数々の大型企画や季刊誌『へるめす』の創刊など、学問・芸術・社会をつなぎ、新たな文化シーンをパノラマのごとくくり広げ、人文知の形成に大きな役割を果たした一編集者の躍動感溢れるドキュメント。著者は、1997年から2003年まで岩波書店の社長を務めた。 目次 第一章小僧の修業 岩波書店の"新人教育"/特集企画を立てる 第二章哲学者たち 講座「哲学」の編集/編集の師との出会い/個性きわだつ人々 第三章新書編集とフランクフルト国際書籍市 青版の時代/黄版の出発/フランクフルトコネクション 第四章知的冒険の海へ 「現代選書」と「叢書・文化の現在」/「20世紀思想家文庫」と「口座・精神の科学」/『魔女ランダ考』『世紀末ウィーン』『文化の詩学』など 第五章不可能への挑戦『へるめす』の輪Ⅰ 文化創造のための季刊誌/支柱としての林達夫 第六章知的冒険を楽しむ 単行本とあたらしいシリーズ/「新講座・哲学」と単行本 第七章編集長としての後半戦『へるめす』の輪Ⅱ 同人たちのがんばり/ベストセラー作家から科学者まで 第八章転換期の企画 ジャンルを超えた講座/「中村雄二郎著作集」から『安楽に死にたい』まで/二十一世紀のためのいくつかの試み おわりに 垣間見たユートピア あとがき・索引 著者略歴 大塚 信一【著】 1939年、東京に生まれる。63年、国際基督教大学卒業。同年、株式会社岩波書店入社。雑誌『思想』編集部をスタートに、岩波新書(青版・黄版)、「岩波現代選書」「叢書・文化の現在」「新講座・哲学」「河合隼雄著作集」など数々のシリーズ・講座・著作集を世に送る。また84年、編集長として季刊誌『へるめす』(編集同人:磯崎新、大江健三郎、大岡信、武満徹、中村雄二郎、山口昌男)を創刊、海外の著者・出版人にも幅広いネットワークをもち、20世紀後半の人文書繚乱の時代を創出する。90年、編集担当取締役、96年、代表取締役専務(社長代行)、97年〜2003年、代表取締役社長。現在、つくば伝統民家研究会(古民家再生コンサルティング、古材等販売)代表、社会福祉法人日本点字図書館理事、東アジア出版人会議理事。
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ジョン・ヒック自伝
¥5,280
ISBN: 978-4-901510-43-1 内容紹介 神は多くの名をもつことを提唱し、英語圏で大きな影響力を持つ宗教哲学者の、波乱に富んだ芳醇な自伝。 良心的兵役忌避、人種差別との闘い、原理主義者との闘争など、波瀾に富んだ実践から、宗教多元主義はいかにして生まれ、そして鍛えられたのか—。 目次 日本の読者に 原著まえがき 第1章 海運業の家系 1 世界の海を股にかける 2 祖父と祖母のこと 第2章 子ども時代の学校と家族 1 両親と兄妹 2 学校時代のこと 3 父の肖像 第3章 回心体験と進路の変更 1 司法修習生のころ 2 祖母と母の信仰 3 回心体験と聖職者への道 第4章 良心的兵役忌避者となる 1 戦争をどう考えるか 2 父との確執 3 フレンド派救急隊員になる 第5章 エジプトでの任務 1 カイロへの旅 2 難民キャンプの病院で働く 3 学校をつくる 第6章 イタリアとギリシアで救急活動をする 1 サンタルチア村の三ヶ月 2 内戦のギリシア 第7章 エディンバラとオクスフォードで学ぶ 1 エディンバラ大学の哲学教授たち 2 「福音会」と哲学の勉強 3 オクスフォードの孤高の人 第8章 神学的訓練の日々 1 ウェントミンスター神学院 2 ケンブリッジの講義 3 H・Hファーマーのギフォード講義 著者略歴 ジョン・ヒック【著】 1922年生まれ。英語圏で最も影響力を持つ宗教哲学者。キリスト教、仏教、イスラームなどの世界宗教は、言語を超えた超越的実在の様々な現われであることを説き、『受肉神話』『メタファーとして読む神の受肉』などの著書により宗教多元主義への道を拓く。ギフォード講義を収録した『宗教の解釈』でグレウィマイヤー賞受賞。世界各地の宗教者とも対話を重ね、その思想は遠藤周作晩年の小説『深い河』などにも大きな影響を与えた。 間瀬 啓允【翻訳】 1938年生まれ。宗教哲学者。慶應義塾大学名誉教授・東北公益文科大学教授・同大学院研究科長。『宗教の哲学』『宗教多元主義』『神は多くの名前をもつ』『宗教がつくる虹』『もう一つのキリスト教』等、ジョン・ヒックの著書の邦訳多数。
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みのりちゃんのみんなでごはん
¥1,650
ISBN: 978-4-901510-44-8 内容紹介 おでかけ大好きみのりちゃんが訪ねる、動物たちのいろんな食卓。 くり返しが楽しいリズミカルなストーリー。さぁみんなで、たのしくおいしく、「いただきまーす!」 親子のきずなをはぐくむ読み聞かせ絵本「みのりちゃん」シリーズ第2作。 目次 □あらすじ おでかけ大好きみのりちゃん、おなかペコペコかえりみち。森で出会ったリスの親子は、木の実のごはんをカリカリポリポリ。次は羊の親子が、ムシャムシャハムハムみどりのごはん。川辺では熊の親子が、ピチピチブルブル魚のごはん。ライオン親子のごはんは・・・残念!まだみたい。さるの親子にさよならしたら、おとうさんのお手伝い。魚を釣って野菜をとって、みのりちゃんとおとうさんは、おかあさんのお手伝い。できたできた、みんなでごはん。「いただきまーす!」 *キャンバスの布目を生かしたあたたかタッチで、動物たちとみのりちゃんの「みんなでごはん」の情景が描きこまれています。
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人生のほんとう
¥1,320
ISBN: 978-4-901510-40-0 内容紹介 大事なことを正しく考えれば惑わされない、迷わない。 「常識」「社会」「年齢」「宗教」「魂」「存在」のテーマで行われた6つの連続講義。 生と世界の謎を探求する、明晰で感動的な人生論。大勢を前に肉声で語った唯一の本。 目次 1.常識—生死について 処世訓よりもっとずっと大事なこと 根本にある、ある謎 人生を見直す視点 常識とは何か 当たり前を生きる強さ なぜ生きて死ぬのか 存在の謎に気づく 人生の見方が逆転する 人の死は悲しいだけではない 一期一会ということ 死ぬのに死なない私 問うている私とは誰か 人生を公式で考える 言葉の問題 ライフプランという枠 たかが人生という覚悟 覚めてみる夢 真面目に考えると冗談になる 2.社会—その虚構を見抜く 「国家」はどこにあるか 「思い込み」と「作りごと」 戦争はなぜ最大の愚行なのか 社会と個人は対立しない 私は本当は「日本人」ではない お金というフィクション 会社のせいにはできない 血縁の考え方 親子という不思議 「あそこんちの晶子は非常に変わり者だ」 「世間」という名の自己規制 「皆」と「世論」は内容がない 虚構と自覚して生活する 心理的な落とし穴 愛と孤独は同じもの 理想の共同体 社会革命ではなく精神の革命を 3.年齢—その味わい方 アンチエイジングの浅薄さ 鶴亀だって年をとる 隠居・長老はなぜいなくなったのか 「ピンピンコロリ」とはいかない 人生の皮肉 年齢とは自分を越えた何ものかである 経験の意味 形而中の味わい 過去はどこにあるのか 物語化したいという欲望 中年期以降の楽しみ 「時熟」は蜜の味がする 内省する習慣 思索の合わせ鏡の構造 なぜ歴史が面白くなるのか 意識の歴史としての宇宙史 ボケていく私 4.宗教—人生の意味 宗教はいかがわしいか 本物・偽物の見分け方 なぜ宗教は求められるのか 一神教とは何か 神の超越性のパラドックス 一神教の限界 禅の面白さ 自分の意志で生きているのではない 信じる宗教から気がつく宗教へ 科学的般若心経の間違い 論理では語り得ないもの 救いが問題にならない世界 自分は何ものでもないという原点 本当の大安心とは色即是空の意味 宗教はメタファーである 解脱に逢うては解脱を殺せ お釈迦様は本当に覚ったか 意味が崩れてゆく一休さんの人生 5.魂—自己性の謎 哲学の向こう側 私の嗜好はどこから来たか 魂という言葉のイメージ 心理学における魂 ユングの語り方 エゴとセルフ 「胡蝶の夢」 魂はそれ自体が宇宙である アニミズムとしての唯魂論 自我という錯覚 ヘラクレイトスの断片 不気味な科学的アニミズム キャラクターの不思議 「運命は性格にあり」 俗流・亜流はなぜつまらないか 魂の声を聞くのは難しい 輪廻転生という根強い型 語りの水平方向と垂直方向 カルマの物語に巻き込まれないために 実体ではなく関係性 元型としての神話を超えて ピュタゴラスの悪口を言うヘラクレイトス プラトンの苦心 物語という形式を自覚して生きる 6.存在—人生とはなにか いよいよ人間が崩れてきた ネット社会の悪弊 脳ブームと痴呆化 多勢に無勢 無意識がカタストロフを望む 自分さえ善ければという生き方 「欲をかくな」が通じない 大きな捉え方としての「時代精神」 現代の時代精神とは 宇宙史における不可知のX 語りのさまざまなレベル 謎を生きているという自覚 池田は死ぬが私は死なない 縁起と空 言葉は沈黙を伝える 死者の言葉 無へ語りかける 若い人は勘がいい 十七歳の読者からの手紙 「メビウスの帯」 垂直的な精神 人生を可能な限り深く味わいたい 著者略歴 池田 晶子【著】 1960年生まれ。慶應大学文学部哲学科卒業。専門用語による「哲学」についての論ではなく、哲学するとはどういうことかを日常の言葉を用いて示し、多くの読者を得る。 著書に『14歳からの哲学‐考えるための教科書』『あたりまえなことばかり』『人生のほんとう』(トランスビュー)『新・考えるヒント』『睥睨するヘーゲル』『オン!—埴谷雄高との形而上対話』(講談社)『41歳からの哲学』『帰ってきたソクラテス』『悪妻に訊け』『さよならソクラテス』(新潮社)『考える人—口伝西洋哲学史』(中央公論新社)『考える日々』『考える日々Ⅱ』『考える日々Ⅲ』(毎日新聞社)『事象そのものへ!』『魂を考える』(法藏館)など多数。
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思想としての仏教入門
¥2,640
ISBN: 978-4-901510-41-7 内容紹介 インド・中国・日本の広範多岐な仏教の全体像をコンパクトに解説。仏教思想の全貌をわかりやすく説きながら、仏教の現代的な意味も考える。 好評を博した放送大学講座のテキストを大幅に改稿。懇切な脚注、解説索引、読書ガイダンスを付す。 目次 いまなぜ仏教か 多様な仏教/さまざまな視座/方法としての仏教 歴史的概観 インド/中国/日本 テキストの森 仏典の言語/仏典の成立/訳経/仏典の整理 解釈のパラダイム 教相判釈/総合か選択か/大乗非仏説論 苦悩としての存在 ブッダの出現/苦・無常・無我/縁起/涅槃/四諦 言語と存在 存在の分析/ナーガールジュナの論法/言語と存在をめぐる議論 象徴としての世界 神話的世界/密教の世界/密教の体系 心の深層 三界唯心/唯識説/天台の止観 他者と関わる 菩薩の精神/『法華経』の場合/『法華経』の展開 コミュニティの形成 在家と出家/出家者の教団/大乗仏教と戒律 超脱の道 禅と三昧/修行の段階と即の概念/頓悟と即身成仏 来世と救済 世界の構造/阿弥陀仏と極楽世界/浄土教の展開 楽観論の陥穽 仏身論の展開/如来蔵と仏性/日本における展開 差別と平等 仏教の平等観/業と輪廻/一乗と三乗 思想史の中の仏教 思想史の中の仏教/インドの場合/中国の場合/日本の場合 進んで仏教を学ぶ人のために あとがき 索引 著者略歴 末木 文美士【著】 末木文美士(すえき ふみひこ) 1949年、山梨県甲府市に生まれる。1978年、東京大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得。現在、東京大学大学院人文社会系研究科教授。専攻、仏教学、日本思想史、日本宗教史。仏教を生きた思想として再構築することを目指し、また仏教を含めた全体的な日本宗教史を構想、さらには現代倫理の問題までを射程に入れて、その著作は一作ごとに大きな波紋を呼び活躍が注目される。 著書に、『近代日本の思想再考1・明治思想家論』『近代日本の思想再考2・近代日本と仏教』(トランスビュー)、『日本仏教史—思想史としてのアプローチ』(新潮社)、『解体する言葉と世界—仏教からの挑戦』『「碧巌録」を読む』(共に岩波書店)、『鎌倉仏教形成論—思想史の立場から』(法蔵館)、『中世の神と仏』(山川出版社)など。編著書に『日本の仏教』第1期・第2期(法蔵館)、『岩波仏教辞典』第2版、『岩波講座 宗教』、『現代語訳 碧巌録』(上・中・下、岩波書店)他多数。
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漱石という生き方
¥3,080
ISBN: 978-4-901510-39-4 内容紹介 最も多くの自筆原稿に触れ、画期的な最新版『漱石全集』を編纂した元岩波書店編集者が、全作品はもとより、書簡・日記・談話などに残されたわずかな痕跡の意味を掘り起こし、漱石が考えたこと、表現しようとしたことの本質に迫る。 目次 1. 声を聞く 2. 小さな疑問 3. 生きることの淋しさ 4. なぜ自殺したのか 5. 学究生活 6. 「生きる」から「死ぬ」へ 7. 「書く」ことの意味 8. 両棲動物 9. 言葉をめぐる二つの態度 10.「ゼネラル」と「スペシアル」 11. 心事 12. 断って異常 13. 過去を語る 14.「心」と「こゝろ」 15. 小手試し 16. 京での再発 17. 呼称について 18. 話者の位置 19. 親身に 20. まとまらないということ 21. 不人情 22. 夫婦の視点 23. 一時期の英詩 24. 女の技巧 25. 手腕の有無 26. 非を改める 27.「反対の方面」 28. 金の力 29. 教育論 30. 血を枯らしに行く道 31. 心内の声 32. ハンナとグレイス 33. 船上にて 34. 余の意志以上の意志 35.「変る」前後 36. 存在の違和 37. すべての行李の底に 38. 獣の声 39. 片付かないということ 40. 生きる 41. 余滴 あとがき 著者略歴 秋山 豊【著】 1944年生まれ。1968年、東京工業大学卒業。同大学付属工業材料研究所助手を経て、1972年、岩波書店に入社。主に理系の単行本・講座・辞典の編集に従事。のち全集編集部に移り、1993年に刊行が開始された新しい『漱石全集』の編集に従事。2004年、同社を停年退職、現在に至る。論文に、「漱石晩年の一面」(大東急記念文庫『かがみ』第36号,2003年)がある
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みのりちゃんのすてきなおうち
¥1,650
ISBN: 978-4-901510-38-7 内容紹介 おでかけ大好きみのりちゃんが訪ねる、動物たちのいろんなおうち。 ほっこりあたたかいタッチで、キャンバスに描かれた絵と、リズミカルな文章が読み聞かせに最適。 みのりちゃんと一緒に親子でお散歩にでかけませんか?
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共生社会のための二つの人権論
¥2,640
ISBN: 978-4-901510-37-0 内容紹介 「価値」と「ルール」を手がかりに、近い将来日本が受け入れることになる多くの外国人労働者や、マイノリティとの「共生社会」への展望をひらく。 タテマエではなく、自分自身の判断の基準とすべき、「生きた思想」として人権論を取り戻す画期的論考。 目次 序 章 人権論の視座 価値対立の世紀 切り札としての普遍的人権概念 二つの異なる原理 視点の転換 自己中心性から出発する 第1章わたしはなぜ人権を論じるか 遅まきのスタート 「スコップの方が大事」 ある決心 政治犯を救え 新たな道の模索 竹田現象学との出会い まやかしの共生論 自分のことばをつかむために 第2章二十一世紀の新たな問題 「壁」が崩壊した後で 資本主義の光と陰 価値対立と利益対立 第3章会議は踊る わたしの見たウィーン世界人権会議 人権をめぐる南北対立 採択されなかった「S」 第4章人権の二つの原理 人権論の系譜 天賦人権論への批判 人権の意味論 存在は経験に先だつ 定義なき「人間の尊厳」 約束と経験 原理は一つという陥穽 第5章価値的人権原理とは何か 内在する絶対価値 二つの原理の混在 カントの道徳的自由論 竹田青嗣の欲望論 近代の分水嶺 価値的人権原理の存在理由 恣意的な根拠 理念と現実のギャップ 中絶と脳死の問題 第6章ルール的人権原理とは何か 権利と権理 性同一性障害の話 合意に基づく権利 なにゆえに約束するのか ロビンソン・クルーソー問題 ロックの主張 ルソーの原理 ヘーゲルの相互承認論 近代国家の起源 ルール的人権原理の今日的意義 第7章現代日本の神話と課題 コリアに対する二つの姿勢 五十年後の日本 一八九九年体制 コスメティックな多文化主義 「混合」と「単一」の民族神話 二つの神話の使い分け 第8章開かれた共生社会をもとめて 三つの課題 文化多元主義と多文化主義 自己中心性と市民主義 極限状況での共生体験 公共性への志向 文化的多様性の受容のために キムリッカの集団別権利論 ジレンマをどう解くか ルールと欲望 魯迅がもとめたもの 著者略歴 金 泰明【著】 1952年大阪市に生まれる。大阪市立大学商学部卒業。在日韓国人政治犯を救援する家族・僑胞の会事務局長(1976-1990)、在日韓国民主人権協議会共同代表(1990-1995)を経た後、明治学院大学大学院で近代哲学と現象学を学ぶ。国際学博士。 英国エセックス大学大学院人権理論実践コースで哲学・倫理学・政治学を学び、M.A.を取得。現在、大阪経済法科大学アジア太平洋研究センター客員教授。著書に『マイノリティの権利と普遍的人権概念の研究−多文化的市民権と在日コリアン』(トランスビュー)。
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スプーと死者の森のおばあちゃん
¥1,760
ISBN: 978-4-901510-36-3 内容紹介 見習い魔術師スプーは、死者の森に住むおばあちゃんに会いに行った おばあちゃんは優しくスプーを迎えたが、何かが変だった。 それが魂の冒険の始まりだったのだ・・・ イラストと日記で綴る 「スプーの日記」シリーズ第1作。 著者略歴 なかひら まい【著】 イラストレーターとして活躍。STUDIO M.O.G.でキャラクターなど、種々のデザインを担当する。 共著に『スカンク アンド ヒューゴ ムービーガイド』(ぴあ)がある