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生きることのレッスン

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ISBN: 978-4-901510-51-6

内容紹介
「からだ」に気づき、自分自身の言葉を発し、いのちを充溢させるための実践の軌跡と現場。
戦中戦後に自我の崩壊の危機をのり越えて、からだ全体でかかわりあった体験的な思想に裏打ちされた、「からだとことばのレッスン」の集大成。

目次
第一章 ことばとからだに出会うまで—わが敗戦後史
この人は「ことばがない」のだ/聴覚障害と失語症/一高という場/天皇って何だろう/盛岡と京都での体験/敗戦前後/世界の二重性/二度目の失語体験/魯迅の姿勢/竹内てるよのいのちの闘い/「民主主義」と「人間」の虚妄/作業仮説としてのデモクラシー/体験をどうことばにするか/内発性を求めて/『土』の主人公の怒り/スタニスラフスキーのアクション/主体としての「からだ」/相手が一人だと話せない/追いつめられた「からだ」/ガラスの壁が吹き飛ぶ/「仮設でない生」の現われ

第二章 「八月の祝祭」をめぐって—「人間」になる場
目標は持たない/なぜ組織と運動を拒否するか/パフォーマンスのコラージュ/クラウンの方法/憲法九条と中也の詩をどう読むか/曖昧さをどれだけ明確に描けるか/「負けたこと」に負けない/黒人霊歌の叫び/内発性で読む/「親殺し」のパフォーマンス/自然な反応を封じ込めた近代/レッスンの場のことば/「精神」を求める賭け/「良心」から「内心」へのすりかえ/日本語には文法がない/二つを一時に見る/魔性即仏性/「日本国憲法」のことばと構造/「人間」ということばのイメージ/童謡の「春」はどこに来たか/「人間の誕生」のために

第三章 いのちを劈くレッスン—からだのつぶやきに耳をすます
からだに目ざめる試み/からだによるドクサの吟味/内発ということ/変わらざるを得ないから変わる/野口体操との出会いとわかれ/からだの不思議さの体験/存在の志向を知覚する/からだのつぶやきに耳をすます/演歌の歌詞をよく聞けば/面従腹背の教育の源/声の力/からだが消えてゆく/崩壊に向かう青年たちのからだ/変わる「レッスン」 /日本語を発するレッスン/存在そのものが劈かれる/「息合わせ」 /いのちを活きるということ

あとがき

著者略歴
竹内 敏晴【著】
1925年、東京に生まれる。東京大学文学部卒業。劇団ぶどうの会、代々木小劇場を経て、竹内演劇研究所を主宰。宮城教育大学、南山短期大学などで独自の人間教育に携わる。その後「からだとことばのレッスン」を創造・実践し現在に至る。著書に『ことばが劈かれるとき』(ちくま文庫)、『「からだ」と「ことば」のレッスン』(講談社現代新書)、『からだ・演劇・教育』(岩波新書)、『癒える力』(晶文社)、『竹内レッスン』(春風社)、『声が生まれる』(中公新書)などがある。

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