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ISBN: 978-4-901510-00-4
内容紹介
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2012年8月 新装普及版が、2分冊で刊行されます。
『オウム真理教事件Ⅰ 武装化と教義』
『オウム真理教事件Ⅱ カルトと社会』
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オウム事件は宗教の問題であるとともに、日本的な組織の問題でもある。
高い教育を受け、理想を求めた若者たちが、なぜあれほど凶悪で悲惨なテロリズムに走ったのか?
事件の全体像を解明し、組織社会の病理を抉るオウム理解の必読書。
目次
序章 オウム事件と私
私の責任 オウムの復活 「先生は・・・・・」 林郁夫の告発
第一章 事件は解明されたのか
検察側冒頭陳述 武装化の経緯 憎悪という理由 挫折と成功 憎悪説への疑問 終末論からの解釈 ハルマゲドンの信仰 終末論の機能救済としてのサリン
第二章 ヨーガからの出発
独学のヨーガ ヨーガ道場として ヨーガの技法 麻原の解脱 宗教へ教団の誕生 一番弟子の解脱 教義の集大成 総本部道場開設
第三章 グルイズムへの傾斜
マハー・ムドラーの成就 リンポチェに教えられたもの 出家主義への転換忍辱精進極厳修行 マハー・ムドラーの日常化 極厳修行での体験 マハー・ムドラーのからくり グルイズムの確立 グルの優しさと怖さ グルイズムのモデル 尊師の意思という幻影
第四章 殺人を肯定するヴァジラヤーナの教え
「人を殺しているからね」 社会との対立 敵の抹殺 衆議院選挙の敗北 聖無頓着の教え 変貌する教団 薬物による洗脳 省庁制度の導入 幹部の独走
第五章 なぜ無差別大量殺人は敢行されたのか
「ひとを千人ころしてんや」 アニメの受け売り ポアの論理 殺生戒の逆説 グルの奇抜なパフォーマンス 逮捕という試練 シヴァ大神のフォーム 実行の中心 お神輿としてのグル 悪業の恣意性 被害妄想と行き過ぎ 解脱の真偽 イニシエーションなき解脱
第六章 実践されたチベット密教
オウムは仏教か 伝統の上に 阿含宗という基盤 ヨーガの源流 『虹の階梯』 原始仏教の影響 『秘密集会タントラ』 仏教原理主義として マハー・ムドラーとポア
第七章 信者がオウムに求めたもの
「感じがいい、いいやつ」 壁を越えない出家 入信の動機 虚しさからの解放 快楽としての修行 オウムの居心地 儀礼なき宗教 社会からの引きこもり 失われた共同体
第八章 村上春樹のオウム事件
アンダーグラウンド ずさんさと愚かさと 暴力の共時性 井戸にさす光 宗教学者Sの沈黙 GODZILLA対ゴジラ 潜在体という生命 都市と自然 恐怖と憎悪
第九章 バッシングと宗教学の方法
バッシング 評価の理由 統一協会の問題 教え子の問題 記事の書かれた経緯 元信者として 宗教学の方向性 生きた宗教 宗教との距離 宗教学の危機
第十章 オウム問題の現在
謝罪を拒否し続けた教団 巧妙な生き残り策 麻原の影響 マハー・ムドラーという回路 ヴァジラヤーナからの決別 信者たちの行方 強いられる共生 脱会者のケア オウムに行かせないために 宗教のカルト化 麻原の脱神話化 オウム問題の解決にむけて
終章 私たちが学ぶべきこと
信じやすい心 理科系信者 性的抑圧と暴力 責任回避型社会からの離脱 宗教教育の必要性 私たちのこれから
著者略歴
島田裕巳【著】
1953年東京都生まれ。東京大学大学院人文科学研究科博士課程修了。専攻、宗教学。オウム事件に際し、事実誤認報道に基づくメディアのバッシングに遭い、日本女子大学を辞任。その後、オウムの考察を糸口に、探求の対象を現代日本社会全体にひろげ、其の成果は、『オウム-なぜ宗教はテロリズムを生んだのか-』に結実した。またこの間、劇作にも手を染め、戯曲作品『五人の帰れない男たち』『水の味』が上演された。
著書に『戒名』(法藏館)『宗教の時代とは何だったのか』(講談社)『個室』(日本評論社)ほか多数。 訳書に『エリアーデ世界宗教史』第3巻(共訳、筑摩書房)など。
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