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近世仏教思想の独創

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ISBN: 978-4-901510-60-8

内容紹介
 江戸中期の律僧普寂は、富永仲基に代表される科学的合理主義といかに対峙し、乗り越えようとしたのか。
 仏教堕落史観や政治思想中心主義を超えて、近世から近代に連なる新たな思想史の構築を目指す俊英の力作論考。

目次
はじめに

第一章 近世思想史における仏教の意義

第一節 空と治国平天下—丸山眞男を始点として
一 近世思想史の再構築
二 近世仏教研究史の概略
三 丸山眞男の発見したもの
四 空と治国平天下
五 仏教思想の意義


第二節 普寂研究史
一 普寂について
二 普寂の研究史

第二章 僧侶普寂—その生涯(一七〇七—一七八一)
一 普寂の位置づけ
二 普寂の生涯
(一)修学期(誕生〜二十八歳)
(二)遍歴修行期(二十八歳〜五十七歳)
(三)講義著作期(五十七歳〜七十五歳)
三 普寂の自己認識

第三章 聖俗の反転—出定如来・富永仲基
一 出定の志
二 仲基の仏教観
三 「出定後語」の真意
四 仏教への衝撃

第四章 現世の解体—須弥山説論争と普寂
一 須弥山説論争
二 懐徳堂知識人と文雄
三 無我の護法論
四 須弥山説の意味

第五章 教判を生きる—普寂の大乗仏教論
一 大乗非仏説と華厳思想
二 大乗密伝の様相
三 教判を生きる
四 普寂の宗教性

第六章 蚕の声—律僧の禁絹論
一 近世戒律運動と禁絹論
二 黒衣禁絹
三 蚕の声
四 律僧の象徴

第七章 非布非絹—絹衣論の展開
一 禁絹論への批判
二 禁絹の誘惑
三 精神性の罠
四 非布非絹

第八章 不退の浄土—普寂の大乗論
一 寺院社会と律僧
二 普寂の大乗観
三 復古の限界
四 不退の浄土
五 普寂の修道論

第九章 檀林の定法—近世浄土教団における戒律観の変遷
一 律僧と教団
二 戒律の復興
三 律僧批判
四 律僧の排除
五 教団の選択

おわりに

普寂の主要著作一覧
普寂年譜
あとがき
初出一覧
索引

著者略歴
西村 玲【著】
1972年、東京に生まれる。東北大学文学部史学科日本思想史専攻卒業。同大学院文学研究科日本思想史専攻、博士課程後期修了。博士(文学)。日本学術振興会特別研究員(SPD. 2005〜2008年)。プリンストン大学客員研究員(2005年〜2006年)を経て、現在、財団法人東方研究会研究員。専攻は日本思想史、日本仏教思想。

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